システムトレードや、金融系のデータ解析を行うためには、ローソク足をチャート描画したいというケースがあると思います。

なので、さっそくPythonを使ってチャート描画しよう!!

と、その前に、一旦待って下さい。

まずは、その前に必要な準備をしましょう。チャートを描画するための準備は(初めての方)にはよく分からないと思います。今回は準備に必要なライブラリのインストールなどを中心に解説していきたいと思います。

※OHLCの情報取得などは既に完了している前提です。

チャートを描画するための準備

ではチャートを描画するための準備をしていきましょう。

必要なライブラリ、モジュール、そのインストール方法などを順番にご紹介していきますので、一緒に見ていきましょう。

描画ライブラリmatplotlibのモジュールmpl_financeを活用する

今回はチャートを描画する際に「matplotlib」というライブラリを使用します。Pythonを使用するデータサイエンティストの方であれば、日々当然の様に使っているライブラリかもしれません。

で、このライブラリの中にある「mpl_finance」というモジュールを使用します。mpl_financeはチャート描画専門のライブラリと言っても良いので、これを使ってる方は金融系のデータ解析をする方に限られるかもしれませんね。

いずれにしても、金融系のチャートなどのグラフを描画する際には非常に役に立ちます。

※ちなみに、もともとはmatplotlib.financeというモジュールがあって、ローソク足を描画する人はそれを使っていたらしいですが、現在はこのモジュールが使用できない状態になりました。代わりにmpl_financeを使ってねとアナウンスされています。

で、このモジュールですが、最初からanacondaには同梱はされていません。なので、自分でインストールをする必要があります。

ちなみにインストールしていない状態で、jupyter notebookで実行してみると、以下の様に「ModuleNotFoundError」というエラーが表示されます。「モジュールが見つかりませんよ」という事ですね。

■mpl_financeをimportした場合のエラー画面

mpl_financeに限らず、モジュールが見つからないのであれば自分でインストールする必要があります。と言ってもanaconda環境であれば、Anaconda Promptからpipコマンドを使って簡単にインストールが可能です。

mpl_financeをインストールしよう

mpl_financeは現在githubに置かれているので、それをインストールします。その手順もご紹介します。

※Pythonのライブラリ(モジュール)はこのgithubに置かれている事が結構あります。今後同じ様にgithubからインストールする場合は、同じ手順で大丈夫です。ただ、githubに上がっているモジュールには誰が作ったか分からないものも結構あるので、作成者などが信頼できる方かどうかは調べておきましょう。

githubからインストールする際は以下のコマンドでインストールが可能です。実際にインストールしてみましょう。

■インストールコマンド

■結果(一部抜粋)

これでインストールは正常に完了しました。

ちなみに、先ほどと同じようにjupyter notebookで読み込みコマンドを入力すると、以下の様に表示されます。

■mpl_financeのインポート結果

何も表示されてないけど大丈夫?と思うかもしれませんが、「ModuleNotFoundError」というエラーが出ていないのでOKです。これで無事にインストールが完了しました。

pipも最新化が必要?

これは必要に応じて確認して下さい。

Pyhonのライブラリをインストールする際にはpipコマンドを使うのが一般的だと思いますが、pip自体も最新化する必要があります。※最新のライブラリへの紐付けなどをしているのかな。

pipの最新化は以下のコマンドで実施できます。「Anaconda Prompt」で以下のコマンドを実施すればOKです。

■pipのアップデートコマンド

■実行結果(抜粋ですが最後のSuccessfullyが出れば大丈夫だと思います)

これでアップデート完了です!

チャートを描画するための準備は完了!

さて、これでチャートを描画するために必要なモジュールのインストールが完了しました。チャートの描画準備と共に、Pythonで使用するモジュールのインストール方法についてもご紹介しました。

Pythonという言語は優秀なライブラリ、モジュールが豊富に存在します。anacondaに同梱されていないものは自分でインストールする必要がありますから、その手順などはしっかりと把握しておきましょう。

基本的には今回の流れでOKだと思います^^

今回の準備を踏まえて、実際にチャート描画について解説している記事はこちらになります。