IT系・エンジニアの仕事は昨今非常に人気のある業界・職種なので、未経験からの転職や、同業種からのキャリアアップ転職を考えている方も非常に多い仕事です。

ただ、IT系に限らず、転職活動にはいくつかのハードルがあります。なので「面倒だし、とりあえず今の会社でいいや」となってしまう方が本当に多いのも事実です。逆に、準備が面倒で、何も考えずに転職活動を始め、何から手を付けて良いか分からずに転職活動をやめてしまったという方もやはり多いです。

しかし、終身雇用・年功序列も崩壊する中で、IT系・エンジニアの仕事は比較的待遇が良く、多様で自由な働き方を選択するチャンスも増えます。なので、適当な転職活動をしてしまうのはもったいないです。もしかしたら自分が本当に望む形で仕事ができるかもしれません。ですから、キャリアの作り方に絶対手を抜いてはいけません。せめて、「自分に本当にマッチした企業を探し続ける」という行動だけでもとってみた方が良いと思います。転職活動の先に自分にマッチした企業で仕事ができれば、視野も広がり、キャリアアップにもなり、人生の幸福度もアップする可能性があります。

「やる事」が非常に多い転職活動ですが、気を抜かずに一つ一つを着実にこなす事が大切だと思います。そのために、まずは転職活動全体の流れをしっかりと把握しておく必要があります。そうする事で、現実的な転職の計画・スケジュール管理もできるできる様になり、転職の成功へと繋がります。

この記事は以下の方に参考にしていただけます

  • IT業界・エンジニアへの転職を考えている
  • 転職活動の全体の流れを知りたい
  • 転職活動を必ず成功させたい

今回は転職活動全体の流れをできるだけ分かりやすく、3つのフェーズに分けて紹介していきたいと思います。

転職活動全体の流れ

IT系・エンジニア転職に限らずですが、転職活動全体の流れは大体決まっています
※これを知っていると効率的に転職活動を進められる様になります!

転職活動の流れは、大きく3つのフェーズで考え、「準備フェーズ」「実践フェーズ」「完了フェーズ」で捉えると分かりやすいです。
※転職活動は早くて2ヵ月、長いと半年程度と言われる事がありますが、なるべく余裕を持ち、半年くらいはかかると思って計画した方が良いです。

それぞれのフェーズの中でやるべき事は以下になります。

それぞれのフェーズの中でやるべき事

  • 準備フェーズ(理想2ヵ月)⇒転職の軸を決める、転職活動のスケジュールを決める、希望業界・職種等の検討
  • 実践フェーズ(理想2ヵ月以上)⇒転職サービスの活用、志望企業の情報収集、応募書類の見直し・面接対策、応募・書類選考、面接
  • 完了フェーズ(理想2ヵ月)⇒内定後対応、現職との退職交渉、有給消化(転職先の仕事準備)

転職活動【準備フェーズ】

まずは転職活動の準備フェーズについて解説します。

準備フェーズで主に行う事

  • 転職活動全体のスケジュール立て
  • 自己分析(転職の軸を決める、自己PR・志望動機の明確化)
  • 履歴書・職務経歴書の作成
  • 希望業界・職種、活用するサービスの情報収集

転職活動全体のスケジュール立て

まずは転職活動全体(準備・実践・完了フェーズ)のスケジュールを決めましょう。

転職活動は自分の希望通りのタイミングで進められる訳ではありませんが、それでも一旦スケジュール決めをしておく事で後々の転職活動がスムーズに進みます。

転職全体のスケジュールを決める際に意識する事

  • 転職活動それぞれのフェーズ(準備・実践・完了)の期間はどの位必要か?
  • 転職をするタイミングはいつ頃が希望か?

過去に転職活動の経験があったり、定期的に自分のキャリア分析をしている方であれば、少しタイトなスケジュールでも良いと思います。逆に転職活動が初めてなのであれば、余裕を持って、それぞれのフェーズで2ヵ月以上の期間を取るといったスケジュールが良いと思います。

また、転職の希望時期についても一旦ここで検討しておきましょう。実際に転職活動を進めてみてから見直したい場合は、その時に再度スケジュールの見直しをしましょう。

スケジュールと希望時期の検討例

自分の現在の状況を整理して、以下の様な事を検討材料にして、一旦の希望時期を決めておくと良いです。

転職希望時期の検討例

  • 現職のプロジェクトのカットオーバー時期が3ヶ月後で、そのタイミングで転職したい。
    ⇒かなりタイトなスケジュール。(忙しくても転職活動するのか?、カットオーバーまで絶対に決めるべきなのか?)
  • 現職が3ヵ月後に落ち着く予定なので、そこから転職実践フェーズに入りたい。
    ⇒少し余裕のあるスケジュール。(3ヵ月間を準備フェーズとして、その後で実践フェーズ(採用選考)を本格的に始める)
  • 採用が増える時期まで待って、そこに実践フェーズ(実際の採用選考等)をぶつけたい。
    ⇒かなり余裕のあるスケジュール。(採用が増えるタイミングが5ヵ月後なので、それまでに準備フェーズを進める)

自己分析

転職の準備として最も重要と言っていいのが自己分析

そして、自己分析の中でも最重要なのが「転職の軸」を決める事です。まずは転職の軸を決めた上で自分の経験の棚卸しをして、選考の中でも問われる自己PR、志望動機、転職理由についてはしっかりと言語化する事で自己分析ができます。

最低限これらの事は実施しておかないと、希望通りの企業を見つける事はできません。ライバルと競い合う事もできません。

転職の軸を決める

転職の軸を決める事、それが転職活動(準備フェーズ)で最も大切な事と言えると思います。
※IT系・エンジニア転職に限らず、どの業界でも最重要事項

「転職の軸が定まった人=転職に成功する人」と言っても大げさではありません。転職の軸というのは、転職をする事で達成したい最重要事項を指します。この転職の軸を決めずに転職をして、失敗してしまう方が数多く存在します。転職の軸作りを甘く見てはいけません。

転職の軸の作り方については以下の記事に詳しくまとめていますので、こちらを参考にして下さい。

■転職の軸の作り方

自己PR、志望動機、転職理由の言語化

「自己PR、志望動機、転職理由」これらは、転職をする上で必ず明確化して言語化すべき内容になります。

自分自身が転職先の企業を決める際の基準となるものですし、転職時の面接で必ず問われる内容でもあります。
※言語化は、実際にはこの後で行う職務経歴書の作成作業と併せて実施する事になると思います。

この作業は、転職活動(実践フェーズ)に入ってからも、内容の見直しをして情報のブラッシュアップをしていく事になります。ただ、自分自身の過去の経験を棚卸しして、自分の強みを洗い出し、これからどの様な企業に勤めたいのか等はこの時点で考えておきましょう。

自己PRと志望動機の詳細については以下の記事にまとめています。
※面接対策も含めた内容になりますが、準備時点で読んでおくと参考になると思います。

■自己PR

■志望動機

履歴書・職務経歴書の作成

履歴書や職務経歴書は、この後の転職活動(実践フェーズ)に入ってから本格的に必要になります。

履歴書作成に時間はあまりかからないと思いますが、職務経歴書の作成にはかなり時間がかかります。

特にエンジニア転職の場合は過去の実績やスキルを重点的に見られますので、過去の経験・スキルの棚卸しを行い、しっかりとした職務経歴書を作成しましょう。

職務経歴書の作成方法については以下の記事に詳しくまとめていますので、こちらを参考にして下さい。

■職務経歴書の作り方

■職務経歴書を書く際の細かい注意点・ブラッシュアップの仕方

■職務経歴書を効率的に書く方法

希望業界・職種、活用するサービスの情報収集

「転職の軸」がしっかりと決まったら、希望する業界・職種を一旦明確にしましょう。

この後で、転職活動(実践フェーズ)を進める中で、希望内容が変化する事もあると思いますが、この時点での希望を一旦明確にしておく事が肝心です。そのためには情報収集が必須になります。

IT系・エンジニア転職の中にも、様々な業界・職種があります。ITのスペシャリストを目指すのか?マネージャーを目指すのか?コンサルを目指すのか?等々、将来のキャリアパスを明確にしながら、希望業界・職種を絞り込んでいきましょう。

■転職活動時の情報収集

また、転職活動を進める上で活用するサービス(転職サイト?転職エージェント?)についても、どの様なサービスを活用すべきか、ざっくりと計画立てを行いましょう。

現状は転職エージェントを活用するのが最も効率的な転職活動と言えると思います。エージェントによっては企業を紹介するまでの基準が厳しいサービスもありますが、一度は活用してみる事をオススメします。

転職エージェント活用の仕方・おすすめのエージェントについては以下を参考にして下さい。

■おすすめの転職サイト・エージェント

転職活動【実践フェーズ】

次に転職活動(実践フェーズ)について解説します。

実践フェーズは転職活動の中でも最も忙しい期間になると思います。ですから、事前にしっかりと計画立てしてから実践フェーズに入りましょう。

実践フェーズで主に行う事

  • 転職活動(実践フェーズ)に入る前の準備
  • 転職サイト・転職エージェントへの登録(面談)
  • 志望企業分析
  • 応募書類の見直し・面接対策
  • 採用への応募・書類選考・面接

何度もスケジュール調整が必要になると思います。面倒な事もあると思いますが、自分の将来のためと思ってここは頑張りましょう。

実践フェーズに入る前の準備

本格的に実践フェーズに入ったら転職活動自体が非常に忙しくなります。

ですから、実践フェーズに入る前に、再度スケジュール立てを行い、どの様に転職活動を実践していくかを計画立てしましょう。

実践フェーズに入る際の計画立てについては以下の記事を参考にして下さい。

■転職活動(実践フェーズ)の具体的な行動計画

転職サイト・転職エージェントへの登録(面談)

IT系の転職に限らず、転職をする際は、転職エージェントを活用する事をオススメします。

各転職エージェントでしか扱っていない非公開求人があったり、転職エージェントのキャリアアドバイザーから志望企業の内定率を上げるための秘策を教えてもらえる可能性があります。※企業の過去の面接内容の情報を持っていたりします。

ただ、転職エージェント経由では、企業に応募できないケースもあります。(職種未経験の場合等は断られる事がある)。この様な場合は転職サイトを活用して志望企業へ応募するしかありません。

転職エージェントはサービス毎に様々な特色がありますので、自分の希望に沿った転職エージェントを活用する様にしましょう。また、キャリアアドバイザーとの相性もありますので、様々な転職エージェントを活用する事をオススメします。転職エージェントの活用の仕方・面談方法については以下の記事を参考にしてください。

■転職エージェントタイプ別の面談方法!気を付けるべき注意点とは?

■エージェントとの面談で必ず伝えるべき事・聞くべき事!

また転職エージェントを活用する際には、ぜひ以下の記事を参考にして、自分に合ったエージェントを探してみて下さい。

■おすすめの転職サイト・エージェント

志望企業分析

実践フェーズでは志望企業の情報収集は詳細に実施する必要があります!

なんとなく企業の事を調べるのではなくて、本当に自分が応募すべきか企業分析しましょう。

企業分析をする際は、最初は候補企業をいくつかリストアップして、そこから企業同士を比較検討しながら、応募企業を選び抜くようなフローがオススメです。無駄がありませんし、この作業をしながら自分の希望条件や志望動機もより具体化する事ができます。

企業分析をする目的は、企業と自分がマッチしている事を証明して、自分も企業もWINWINの関係で転職できる様にする事です。

■企業分析の具体的な手順

応募書類の見直し・面接対策

応募企業が決まったら応募書類の見直しと面接対策をしましょう。

準備フェーズで一度、職務経歴書を作成したと思いますが、応募企業に合せて内容をブラッシュアップしましょう!

■職務経歴書の作り方

■職務経歴書を書く際の細かい注意点・ブラッシュアップの仕方

面接対策については、この後の内容と併せて紹介します!

求人応募(一次の書類選考)

ここまでの準備が全部完了して、応募すべき候補企業が見つかったら、応募しましょう。

応募する際は、まず、転職エージェント経由で応募できそうであれば、キャリアアドバイザーに相談して応募するのがオススメです。
※転職エージェント経由で応募できない場合は、転職サイトから自分で応募しましょう。

優秀なキャリアアドバイザーの方であれば、あなたが応募したい企業での過去の面接情報などを教えてくれたり、企業側と年収交渉などをしてくれます。

求人応募後、まずは一次の書類選考があります。職務経歴書・履歴書・企業指定のエントリーシートを提出して、一次の書類選考の結果を待ちましょう。

これまでの経歴・実績と求人の内容がマッチしていない場合は、通過できないケースもありますが、通過できないからといってあまり気にせず、職務経歴書を改善したり、応募職種を見直したりして、様々な企業に応募していきましょう。書類選考を通過したら、企業側との面接になります。

■おすすめの転職サイト・エージェント

企業面接(二次選考以降)

書類選考を通過後、企業側と数回の面接があります。

大体は3回程度の面接になるケースが多いです。(人事との面接、現場マネージャとの面接、役員面接)

企業によって面接回数は異なりますが、面接で問われる内容は同じ様な内容になる事が多いです。誰から何を聞かれても良い様に面接対策をしましょう。

また、企業が変わっても、面接というのは、どの企業でもおおよそは同じ流れになる事が多いです。面接の流れについてはしっかりと予習しましょう。

■面接の流れ

オンライン面接対策も忘れずに

2020年以降は企業との面接はオンラインで行われるケースが大半なので、オンライン面接の流れはしっかりと理解しておきましょう。

■オンライン面接のための事前準備

■オンライン面接の注意点

転職活動【完了フェーズ】

最後に転職活動(完了フェーズ)について解説します。

選考を終えて、希望企業から内定をいただいた所から完了フェーズに入ります。

これまでに比べると、ひと段落するフェーズですが、それでも実際に勤め先が変わる訳ですから、やるべき事がたくさん残っています。

完了フェーズで主に行う事

  • 希望条件交渉等の内定後対応(オファー面談)
  • 現職の退職交渉
  • 有給消化・転職手続き

希望条件交渉等の内定後対応(オファー面談)

希望企業から内定をいただいたら、基本的に「オファー面談」というものを行います。

転職後の具体的な希望条件交渉等がメインで、年収・待遇・転職希望時期について交渉をする事になります。
※面接の時点でこれらの話し合いが既に完了するケースもあります。

転職エージェントを活用している場合はキャリアアドバイザーが間に入ってくれる事が多く、その方が話はまとまりやすいです。自分が伝えにくい希望条件なども上手く伝えてくれる事があるので、信頼できるるキャリアアドバイザーの方であればよく相談して、企業とも交渉しましょう。

また、この時点で会社見学などを実施してくれる企業もあり、その様な企業は採用意欲が高い企業(自分とマッチしている企業)とも言えます。

自分が本当に行きたい企業かどうか、改めてじっくりと判断して、入社の可否・希望条件を回答する様にしましょう。
※入社しない場合には、実践フェーズから再度繰り返す形になります。。。

現職の退職交渉

無事に転職先の企業が決まったら、現職の企業と退職交渉をしなければなりません。

退職交渉で注意しなければならないのは以下の点です。

退職交渉時の注意点

  • 円満退社を目指す(過去の不満を言ったりはしない事)※最重要
  • 退社日を明確に伝える
  • 引継ぎの予定を事前に考えておき、退職交渉時に伝える事
  • 残りの在職期間のスケジュール(引継ぎの取得・有休の予定)
  • 現職への引き留めに合わない様に、確固たる気持ちで退職の意思を伝える事(なので転職先が確定してから伝える)

全て綺麗に話がまとまればベストです!多少は小言を言われる事もあるかもしれませんが、それ位は覚悟しておきましょう。自分の夢やキャリアのために転職をする事をハッキリと伝え、これまでの感謝の意思を伝えれば大きくもめる事は無いと思います。絶対にトラブルにはならない様に注意しましょう。

また、退職について上司と話し合いをした後は、話し合いで決まった事を文章化して、上司と関係者(人事など)にメールしておくと尚良しです。

有給休暇の消化・退職と入社手続き

退職交渉も完了したら有給休暇の消化と、転職の手続きをしましょう!

有給休暇の消化

余裕を持って転職活動ができ、かつ、有給休暇がたくさん残っている場合は、1ヵ月以上の有給休暇期間が取れるかもしれません。

なんだかんだと引継ぎ等で、ギリギリまで現職で忙しく仕事される方が多いのも事実ですが、次の会社に出社する前に少し準備期間を取る事も大切なので、可能な限り有給休暇を取得しましょう。

退職と入社手続き

また、転職する際には「退職手続き」や「入社手続き」をする必要があります。

退職については現職の会社の規定に従って手続きしましょう。現職の退職手続きについては、上司に相談後、人事部(もしくは人事担当)に手続きの内容を聞いて実施すれば基本的にOKです。企業年金や持ち株の制度に加入している場合は、退職後はそれらの扱いをどうすれば良いかはしっかりと確認しておきましょう。

また、転職にあたって雇用形態が変わる場合などは、加入している社会保障(年金・保険等)の手続きが発生する事もあります。現職と転職先企業の人事と相談をして、必要な手続きを済ませましょう。

新しい会社への入社手続きについては、転職先企業の人事から詳しい案内があると思います。必要書類等を揃える手続きが発生する事もあるので、余裕を持って対応しましょう。

まとめ

今回は、IT系・エンジニア向けの転職活動の全体の流れついて解説しました。

かなりのボリュームになったので、改めて「準備・実践・完了」の3つのフェーズの中でやるべき事についておさらいします!

転職活動全体の流れ(3つのフェーズ)

■準備フェーズ

  • 転職活動全体の計画化
  • 自己分析
  • 履歴書・職務経歴書の準備
  • 希望業界・職種と、活用サービスの情報収集

■実践フェーズ

  • 実践フェーズに入る前の準備
  • 転職サイトやエージェントの登録・面談
  • 志望企業の分析
  • 応募書類ブラッシュアップ・面接対策
  • 企業の採用へ応募・書類選考・面接

■完了フェーズ

  • 内定後対応(オファー面談)
  • 現職退職交渉
  • 有給休暇消化・転職手続き

この記事の内容を一通り見ていただくと、転職活動は、なかなかに大変な作業が多いと思います。(なので、やはり転職活動は余裕を持って実践する事が大切です。)

ただ、自分のキャリアや人生を決める大事な事でもありますので、忙しくとも押さえる所はしっかりと押さえて着実に転職活動を実践しましょう!