40代だけど、もうシステムエンジニア(SE)の仕事を辞めたい。。。こんな時どうしたら良いでしょうか。

すぐに思い浮かぶのは転職ですが、ズバリ言えば、35歳限界説という言葉がある様に、40代になると転職は厳しくなります。

しかし、ブラック企業、ブラック案件に掴まってしまった!とか、どうしても他の仕事がしたい!等の理由で、どうしても辞めたいなと思う事もありますよね。しかも一度「転職した方が良いかも」と思うと、なおさら今の仕事に嫌気が指すのが人間です。。。

「じゃあどうしたらいいんだ。。。」

と、そこまで落ち込む必要はありません!希望する生き方によっては、新しい仕事を見つける事は全然不可能ではありません。40代でも転職を成功させている方を私は数多く知っているからです。

エンジニアを辞めるのではなく同業他社に転職をしたり、もしくはフリーランスとして活躍したり、実は様々な形で別の生き方・仕事の仕方があるのです。当然、エンジニア自体を辞めて成功される方もいます。

今回は、40代でエンジニアの仕事を辞めたいという悩みを抱える方に向けて、私がお伝えできる事があればと思い、記事を書きます。

システムエンジニアを辞めたい理由を明確にする

40代でエンジニアを辞めた時の今後をシュミレーションしてみましょう。

これからの仕事の仕方を考える上で、なぜ「辞めたい」と思ったのか、その理由を明確にする事がまずは大切です。一体何が嫌なのか?という理由が分かるとこれから自分が取るべき行動が明確になるからです。

私がよく相談を受ける「エンジニアを辞めたい理由」としては、

  • エンジニア以外の仕事がしたいんだ!
  • (エンジニアは嫌じゃないけど)今の会社に不満があるため、他の会社に転職したい!
  • 独立、起業をしたいんだ!
  • とりあえず、このブラックな場所から抜け出したい!!(これは2つ目の理由と同義とします)

のいずれかでした。理由をもう少し簡潔にまとめてみると、

  1. 別業界(エンジニア以外)の仕事がしたい
  2. 同業他社に転職してエンジニアの仕事がしたい
  3. フリーランスのエンジニアになりたい

3つです。どの理由で辞めたいのか?によって、これからやるべき行動は変わります。それらをここでは徹底解説してきます。

理由その1.エンジニア以外の仕事がしたい

辞めたらエンジニア以外の仕事がしたいケースを考えてみましょう。

エンジニア以外の仕事がしたい理由をもう少し深掘りすると、

・他の業種でやりたい仕事がある
・エンジニアが嫌だから他の仕事が良い

という2つの理由に分けられます。つまり「やりたい事がある」「今の仕事が嫌だ」という理由ですね。

エンジニアではなく他業種でやりたい仕事がある場合

40代からの転職は簡単ではありませんが、今の時代は転職サービスが数多くありますから、他業種への転職活動をしてみるのが良いです。
※転職をする訳ではなく、まずは転職活動から

家庭がある場合はあまりリスキーな事はできませんから、仕事を続けながら転職活動をするのがオススメです。数は少ないものの絶対に不可能では全然ありません。悩む暇があったら、とりあえず可能性だけでも模索した方が健全です。

エンジニアがどうしても嫌だという場合

この場合は嫌な理由をもう少し深掘りしてみてはいかがでしょうか?同じエンジニアでも業種や担当業務が違えば気に入る仕事もあるのではないでしょうか。

今の時代、エンジニアは非常に「可能性」がある仕事で、今後も世の中から求められる仕事です。仮に今の仕事が嫌だとしても、同業他社へ転職する事なども検討されてはいかがでしょうか。エンジニア経験のある方であれば、40歳を超えても転職先はあります。30代に比べると受け入れ先は減りますが、一度転職サイトやエージェントに相談する事をオススメします。また、フリーランスとしてエンジニアを続ける事も視野に入れれば、可能性はぐっと上がります。フリーランスの場合は年齢制限の基準が高いので。

※それでもエンジニアが嫌だという場合は他業種への転職活動をオススメします。いずれにしても、「嫌だ」という気持ちが少しでもあるのであれば転職(もしくは独立)活動をすべきと思います。

理由その2.今の会社ではなく、他の会社でエンジニアをしたい

今の会社に不満があり、他の会社でエンジニアをしたいというケースも多いと思います。この場合は転職という選択肢があります。特に、もしも現在の会社がブラック企業かな。。。と疑いたくなる部分があるのなら、すぐにでも転職活動を開始する事をオススメします。

今はエンジニアは売り手市場ですから、40代でも転職先はあります。35歳で転職は限界などと言われますが、IT業界は完全な例外です。ただ、会社の方針として転職は35歳まで、という風習が残っている会社もあります。特にIT以外の事業も行っている大手メーカー系等では35歳までというケースも見られます。

自分が仕事をしやすい環境を探し続ける事も大きな意味で仕事の中の一つだと思います。とりあえず、安全策を取って今の仕事を続けながら転職活動をされてみてはいかがでしょうか。40歳以上の方向けの募集の数は波がありますから、とりあえず早めに転職活動を開始すべきです。

フリーランスになるという選択肢もあり!

エンジニアの場合、転職に加えてフリーランスになるという選択肢も現実的です。最近はフリーランス向けのエージェントがあるしているので、良質なサービスを活用すると、以外とあっさりフリーランスとして活躍できる可能性も高いです。

詳細についてはこの後で説明します。

理由その3.フリーランスのエンジニアとして独立・起業をしたい

ここではフリーランスのエンジニアになるケースをご紹介します。

独立・フリーランスになる、というと、会社員時代とは全然違う事をする様に聞こえるかもしれませんが、基本的にやっている事はサラリーマンエンジニア時代と変わりません。
※契約形態、保険・税金の支払い金額・手順、年金の支払い・受け取り手順などは変わります。

むしろ、40代のエンジニアにとっては、転職よりも有利なケースがあります。フリーランスのエンジニアの方が有利な点として、

  • 35歳を超えても全然新しい仕事を探せる(転職の場合は35歳までしか応募できない事がある)
  • フリーランスのエージェントを活用すると安定的に仕事を見つけられる
  • 自分の裁量で仕事の仕方を決められる
  • 会社員時代よりも自由な生き方ができる
  • 在宅、週3勤務など、自由な勤務形態の仕事も多い

が挙げられます。

かつてはフリーランスのエンジニアは自分で仕事を探して受注しなければならない時代がありました。ただ、今はフリーランス向けのエージェントが仕事を探してくれます。仮に案件がカットオーバーになっても、次の仕事も探してくれるので、非常に安定した生活を送る事ができます。

独立してフリーランスになる事も視野に入れているのであれば、早めにフリーランスエージェントに相談をして仕事探しの感覚を掴んでおくべきです。すぐにでも仕事に就かなければという状態で案件探しをするよりも、冷静で余裕のある内に仕事探しをした方が、好条件の案件を見つけられる可能性が高いです。

40代からの転職・独立を成功させるポイントとは?

さて、ここでは、現役のエンジニアの立場として、転職・独立を成功させるポイントについてご紹介します。特に案件の面談者としての意見はご参考になるかと思います。

案件参画時の面談者としてのアドバイス

私はシステム開発・運用プロジェクトの一員として、案件参画者の面談を行う事があります。そういう意味では面談する側の気持ちがよく分かると思っています。

当然40代の方でも全然採用します。むしろ年齢よりもスキルや人柄を重視します。※40代であれば全然年齢の事は気にしません。私以外で面談を担当するメンバーも同じ理由で人を選定しています。

ここでは、案件参画時の面談で良い印象を受ける人・採用したいと思う人をご紹介します。特に40代以上の方に求めるスキル・人間力を挙げましたので、案件参画時の面談の際に参考にして下さい。

一人でもどんどん動いていける方

指示がなくとも自分から仕事を探してどんどん動いてくれそうな人は採用したくなります。こういう方は、エンジニアの現場ではいてくれるだけでお得な人材になるのです。

リーダーも忙しく一人一人に細かく指示を出せる訳ではありません。自分から動いて仕事を抱えている人がいないかどうかを探し、作業をしてくれる人はぜひ欲しいと思います。プロジェクト自体がしぼまない限り、そういう人は契約も延長する事が多いです。

謙虚な方

技術はどんどん進化するので「昔はこうだった」とえらそうな事はあまり言わない方が良いです。周りに上手くとけこめないのでは?と心配になります。やはり常に謙虚さは大切です。我々面談する人間にも言える事ですが。

ただ、自分が本当に得意とする分野、もしくはおかしいなと思う部分なら、ハッキリと口出しして全然OKです。

今は年配の人でも優秀で謙虚な人が多いです。IT業界の生き方をよく心得ている人、もしくは本当に良い人が多いと感じます。
※ちなみに、今の現場に良い人が少ないと感じるのであれば環境を変えましょう!!

上手く人を率いていける方

無駄に目立つ必要はありませんが、上手く人を導いていける人は好印象です。技術があっても、人をまとめていける人が少ないのがエンジニアの世界ですから、そういう人は優遇したいと思います。

最近は強引にまとめるのではなく、みんなが思っている意見をまとめて、解決に向けて先頭に立てる人が重宝されます。

楽しそうな方

意外かもしれませんが、結構大事なポイントです。

エンジニアは真面目で暗い人が多いイメージがありますが、それはある意味当たっています。楽しそうでムードメーカーになれそうな人は重宝されます。

中でも、楽しそうな人でユーザとの窓口になる事もいとわないという人だと尚必要とされます。エンジニアはユーザとのやりとりを苦手としている事が多いので。

今の時代はバランス感覚を持った人が強い

エンジニアの仕事をしていて感じるのは、オラオラ系、大人しい系のどちらかに寄ってしまうのはあまりオススメしません。もちろん人それぞれ流儀があるので、やめてとは言いませんが^^;

技術もあるし、人と会話もできるし、時には先頭にも立てる人が評価されると感じます。何か一つというよりも、全体的なバランスを大事にしてみてほしいです。

と言っても、それが難しいんですけどね。。。こういう人はどの現場にいても成功しそうですからね^^

まとめ

さて、色々と書き連ねてきましたが、「40代でエンジニアを辞めた場合にやるべき事」にはいくつかの選択肢があるというお話をしました。。もう一度、ケース別に改めて総括をしていきたいと思います。

1.異業種に転職する場合

業界によりますが厳しいです。でも個人的にはやりたい事があったらチャレンジすべきだと思います。これがやりたい!という気持ちが一番自分の道を切り開く武器になると思うからです。

ただ、なぜ、辞めたいのかを明確にすべきです。新たな仕事を探しても「なぜ辞めたの?」と問われる事が多いですから、明確な回答ができる様にしましょう。

システムエンジニアの仕事が嫌という訳でなければ同業他社への転職、もしくは独立という選択肢もあります。これからエンジニアの力はさらに必要とされるのに少しもったいないとも感じます。

2.エンジニアとして同業他社に転職する場合

スキルや求める待遇にもよりますが、可能性は全然あります。現に私の周りにもたくさんいます。なので悩んでいる暇があったら転職活動を開始するのが良いと思います。

業種によっては昔ながらのシステム・言語を使っている所が多いため、経験のある業務を扱う会社への転職であれば、尚採用の可能性がより高くなります。

採用条件で35歳以上は不可となっているケースも多いので、その場合は難しいかもしれません。ただ、特別なスキルがあれば、その条件も飛び越えて転職を成功させた例をいくつも知っています。

採用にも波がありますので、まだ会社に勤めている場合は、仕事を続けたままで全然良いので、早めに転職活動を開始すべきです。

関連記事

3.フリーランスのエンジニアとして独立する場合

先ほどもお伝えした通り、40代の方であれば、転職よりもむしろこちらの方が有利かもしれません。

私が抱えている案件で採用担当をする事がありますが、60歳を超えても技術があれば全然採用します。まして40代なんて全然OKです。

ある意味、現実的でむしろキャリアアップも目指せる選択肢となるかもしれません。

ただ、フリーランスとなる場合は、早めに仕事探しの方法を心得ておいた方が良いです。ですから、エージェントに登録をしてできる限り早く相談をしておくべきです。立ち上がりが遅い方は、仕事探しが難航するケースがあります。

関連記事

最後に

私はモノ作りが好きなので、転職・独立は全然良いと思いますが、エンジニアという仕事は辞めないでほしいなという思いが強いです。とはいえ、もっと他にやりたい事がある!というのであれば、応援します!他にも応援してくれる人はたくさんいると思いますので。

エンジニア自体を辞める訳でなければ、全然先行きは明るいと思います。今は良い転職サイト・エージェントが数多くありますし、フリーランスとして仕事を受ける事も視野に入れておけば、基本的に食べる事に困らない仕事だと思います。

今いる場所に不満があるのであれば、転職活動・独立活動を始めてみてはいかがでしょうか。