リモートワークはここ数年で一気に普及した勤務スタイルです。エンジニアの方であれば周りにリモートで仕事する人が増えているのではないでしょうか。クラウドソーシング、ワークシェアリング、働き方改革という言葉ともセットで語られる事も多く、新しい働き方として注目を集めています。
ちなみに、一般的な勤務のスタイル(出勤して仕事)に対するリモートワークの割合は、
- 一般企業の場合:約13%
- IT企業の場合:約30%
となります。やはりIT企業の方がリモートの仕事はかなり多いです。
また、リモートワークには以下の様なメリットがあると一般的に言われています。
- 満員電車での通勤ストレス解消
- 通勤時間の解消
- 好きな環境で仕事ができる
- 育児との両立
- その他何かしらの理由で通勤ができない人でも仕事ができる
これらのメリットを考慮して、自分はリモートで仕事をしたい!という方も増えています。
私自身、仕事のスタイルは多少自由度が高く、リモートで仕事をしてもプロジェクト先に行ってもOKという現場です。ただ、私の場合、みんなと顔を合わせたいので、特別な理由がなければプロジェクト先に行く様にしています。
でも、今後の仕事のあり方を考えるとリモートで仕事をしていった方が良いかなと感じる事が多くなりました。今回はそんなリモートワークについて徹底的に解説していたいと思います。
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エンジニアのリモートワーク案件について
さて、エンジニア向けのリモートワーク案件にはどの様なものがあるのでしょうか?既にフリーランスでエンジニアをされている場合は、リモート案件については詳しいかもしれませんね。一緒にリモートワークの案件について確認していきましょう。
リモートワークにはどんな案件があるのか?
リモート案件に共通して言えるのは、これらの作業に従事している人たちもインターネット上でのコミュニケーションに慣れているため、チャットやスカイプを使用した会議も頻繁に行われているという事です。
作業場所を確保すれば、それだけ作業スペースや机(間接費)がかかるので、リモートでの作業はある意味合理的な方法とも言えます。
WEB系の案件
WEB系の場合は、クラウド上で開発環境を構築する事が多いため、作業場所にはこだわらないケースがあります。一般的なプロジェクトの場合はどうしても客先常駐となる事が多いと思いますが、フリーランス向けの案件にはこの様な仕事が混じっています。
AI・ディープラーニングなどの最先端の技術の仕事
AI・ディープラーニングの場合は働き方も先鋭的な職場が多いです。そのため、リモートでの仕事でもOKとする場合があります。学会や国際会議などに参加する優秀なエンジニアも数多くいるので、場所にこだわり過ぎていては仕事は進みませんからね。
また、このジャンルはエンジニアに対する二ーズが多く、エンジニア側の「わがまま」が通る事も多いです。
スタートアップ企業
スタートアップ企業の場合は、従来のルールにとらわれない事が多いため、リモートでも可としている企業があります。
余分な作業スペースを確保している訳ではないので、リモートの方がむしろ助かるという事もあります。最初は豊富な資金もありませんので、リモートでバリバリ仕事をしてくれるエンジニアは、むしろ非常に頼もしいメンバーとも言えます。
スマホ向けアプリ、ゲーム
スマホアプリの場合は、仕事の仕方が非常に自由な事が多いです。
遊びの延長で会社を起こしたという人も結構多くて、リモートでも仕事さえできていれば全然問題ないという人もいます。
ゲーマーのエンジニアも多いので、家で仕事を進めた方が発想が浮かびやすいという事もある様です。※ゲームの誘惑に釣られない様に気をつけなければなりません。。。
リモートワーク案件の課題は?
リモートワーク案件が抱える課題にはどの様なものがあるでしょうか?ここではその課題について解説したいと思います。
コンプライアンスの問題
プロジェクトによっては重要な情報を外に出す事ができません。リモートワークで社外から重要情報を閲覧・編集できるとなるとコンプライアンスに違反する可能性も出てきます。
ネットワークを構築してVPNなどを使用して接続するケースも増えていますが、そもそも社外から情報を閲覧できる事自体を疑問視する人もいます。この辺りはプロジェクト内で、どの程度の仕事がリモートで出来るのかを話し合う必要があります。
意思疎通
リモートで仕事をしていると、チャットやスカイプで意思疎通を行う事になります。大抵の場合は、それらのツールがあれば意思疎通の問題は解決できます。
ただ、どうしても顔を合わせなければ伝わらない情報があるのも事実。定期的に顔を合わせて仕事をするなどの工夫が求められます。
勤怠管理
職場に毎日出勤するスタイルであれば勤怠の管理はさほど難しくはありません。しかし、リモートで仕事をするとなるとこれまでの勤怠管理では通用しないケースもあります。
実際にどの位の時間仕事をしたのか?リモートでしっかりと仕事ができているのか?といった事を確認する必要もあります。
ただ、勤怠管理については、様々な取り組みが行われており、様々なツールを活用する事で大抵の問題はクリアする事ができます。詳細については、またこの後でご紹介します。
どの様に仕事を探せば良い?
さて、リモートの仕事を一体どの様に探せば良いのでしょうか?
ここではリモートでできる仕事の探し方をご紹介していきます。
リモート案件を扱っているエージェントに相談する
フリーランスのエージェント等がメインになりますが、リモート案件を扱っているエージェントに登録をすれば、リモート案件を紹介してくれます。
エージェント毎に得意とする案件のジャンルが違うので、リモート案件に強そうなエージェントに登録をしておけば調度良い仕事が見つかる可能性は高い。
リモートでの仕事を可としている企業に転職する
そもそも企業として、リモートでの仕事を可としている会社に就職・転職をするのも一つの手です。基本的にはベンチャーの会社が多く、スタートアップの会社や、スマホアプリなどを開発している会社が大半です。
大手の企業の場合でも在宅での仕事を可としているケースは数多くありますが、部署や職場にもよるので、自分の力だけで何とかなるケースは少ないかもしれません。また、大手企業の場合、MTGに参加するメンバー数が多く、スカイプやチャットだけだと厳しいなと感じる事はありました。
最初は常駐で仕事を受注して、交渉の上でリモートに切り替える
まずは常駐という形で仕事に就き、信頼が得られたらリモートに切り替えるというのも一つの手です。
ただし、コンプライアンス面でどうしてもリモート不可となる事もありますし、システム自体が常駐先でないと操作できない場合もあります。
リモートで仕事する事を視野に入れているのであれば、最初の仕事選びの時点でリモートでもできる仕事かどうかをしっかりと見極めておいた方がベターです。
エンジニアのリモートワークは未経験でもできるの?
ここで言う「未経験」には2つの意味があります。
- エンジニアの仕事自体が未経験
- リモートワークが未経験
この2つのケースに焦点をあてて、話を進めていきます。
エンジニアの仕事自体が未経験
エンジニアの仕事自体が未経験だとリモートの仕事を探すのは難しいです。しっかりと管理をしてくれるプロジェクト、もしくは企業であれば問題はないですが、向こうも不安を感じてしまいます。短期だけの仕事であればわりと見つけやすいかもしれません。
とはいえ、学生時代に情報科の学部、大学院、専門学校にいった経験があればスキルは大丈夫と思われるし、そんな経験がなくともプログラミングスクールに行けば専門学校・学部卒と同等とみなされる事も増えてきました。完全未経験ならプログラミングスクールに行くのもありです。
WEB系のスキル(HTML、CSS、JSはもちろん、サーバ側の言語を一つ(例えばPHP))を覚えておくと、特に仕事は探しやすいです。
リモートワークが未経験
エンジニアの仕事は経験があるが、リモートワークが未経験という場合は、全然仕事は見つかります。当然、案件というのは、タイミングがありますので、調度良い仕事があればになりますが。
常駐の仕事であっても、スカイプやハングアウトを使ってMTGに参加した事がある方は多いはずで、仕事の進め方のイメージとしては同じです。そういった経験を伝える様にすると向こうも安心をします。
この人はリモートでも問題なく仕事をしてくれるから大丈夫だ。という安心感を伝える事が大切です。
未経験からの仕事の探し方
未経験であっても、基本的には上述した「仕事の探し方」と同じです。スキルと働く場所さえあれば、リモートで仕事はできます。
エンジニア、プログラミングが未経験の状態から、海外を旅しながらノマドで仕事をしているというツワモノもいますので、じっくりと探せば仕事が見つかる可能性は高いです。
エンジニアがリモートワークで仕事した場合の成果
リモートワークには一体どの位の成果が出ているのか?というのはよく語られる事です。ここではエンジニア視点、プロジェクト・企業側からの視点で、リモートワークの成果についてご紹介していきます。
エンジニア側から見たリモートワークの成果
最初に挙げたメリットを享受する事ができるので、仕事への満足度は高まる事が多いです。ただ、フリーランスの案件を基準にすると、常駐案件に比べれば単価は多少下がる事が多いです(必ずではありません)。
それでも、食べていくのには十分なお金はもらえるので、リモートの仕事がある内はリモートに頼って良いと思います。
プロジェクト・企業側から見たリモートワークの成果
プロジェクト側・企業から見たリモートワークの成果も見ていきましょう。いわゆるエンジニアを扱う側の立場から見たリモートワークの成果ですね。
エンジニアの満足度が高くなり生産性アップ
エンジニア経験があれば分かるかと思いますが、エンジニアの満足度は生産性に直結します。リモートワークによって仕事への満足度が高まり生産性が高くなったケースも非常に多いです。
満足度だけではなく、通勤時間をそのまま仕事に充てる事ができるので単純に作業時間が増え、余裕を持って仕事を進める事もできます。
コミュニケーションエラーで生産性ダウン
リモートワークでもハングアウト・スカイプ等でリモートMTGを行う事はできますが、面と向かってのMTGとはまた違います(面と向かっての方が良いという訳ではありません)。
リモートMTGで解消できない認識齟齬によって作業が進まず、生産性が低下してしまったというケースもあります。
エンジニアがリモートワークで仕事する場合の勤怠管理
リモートワークをした場合の勤怠管理はどの様に行うのでしょうか?
基本的にはリモートでも勤怠をしっかり管理できるシステムが整っています。特に最近は勤怠管理を行うツールやパッケージ製品も販売されていますので、それらを使って普段は勤怠を管理する形になります。
クラウドソーシングなどでは、PCを操作している時間などを管理してくれるツールなどもありますので、勤務時間の報告・証明・確認などが行いやすい環境は既に整っています。とはいえ、基本的にはタスクから作業時間を見積もって、その時間と申告の時間の乖離が少なければ、そのまま勤務時間と認定される事が多いです。
また、チャットやスカイプなどで作業状況の確認をこまめに行う事で、お互いにしっかりと仕事している事を確認し合うケースも多いので、スカイプ・チャット等の扱い方もしっかりと覚えておきましょう。
また、リモートワークであっても労災の対象となりますので、仮に在宅で仕事をしていても、労災認定されます。
まとめ
今回はエンジニアのリモートワークについて、以下の様な事を中心に解説しました。
- エンジニアのリモートワークの案件
- リモート案件の探し方
- リモートワークは未経験でもできるのか?
- リモートワークの成果
- リモートワークの勤怠管理の仕方
これから、リモートで仕事をするエンジニアはどんどん増えると思います。むしろ企業やプロジェクトからすれば、その方が助かるというケースも多いです。
仮に、今の時点でリモートワークをする予定がなくとも、時代の流れに乗り、そしてより自由な仕事の仕方を享受するためにも、リモートワークで仕事をする流れはしっかりと覚えておくべきです。
毎日でなくとも、週3などの頻度でリモートワークを取り入れる事で、エンジニアもマネージャーも企業もみんながストレスなく仕事ができる環境が整ってきています。