フリーランスとして仕事をすると一体どの位お金がかかるのでしょうか?
年金とか保険とかも変わるという話も聞くし、仕事も継続的に取れるか分からないしで、お金の事で色々と悩まれている方はかなり多いはずです。
最初に結論を言ってしまうと、これは人によって全然異なります。その辺もまさにフリーランスと言えるかも。。。
私の周りは、エンジニアやデザイナーのフリーの方が多いのですが、その中でもお金に対する意識の高い方を中心に、必要費用などについてまとめました。
コンテンツ
フリーランスとお金の話
フリーになった方が稼げるのか?サラリーマンの方が稼げるのか?
なんて議論をよく聞きますが、これは昔からず~~っと続いていたらしいです。超先輩のエンジニアに聞いた話です。
昔と今を比べると、若干昔の方が収入は高かったと言います。
ただ、今は必要経費も抑えられるので、それを考えると、むしろ今の方がフリーとしてはお得かなとの事です。
※あくまでその方の意見です。
そう考えると、フリーランスとして仕事をする上でのお金をしっかりと把握しておいた方が良さそうですね。それに、収入的な部分は仕事によっても異なりますが、支出・費用に関してはある程度先々までの計算ができるのではないでしょうか?
という事で、フリーランスでやっていくために必要なお金・費用などについてお伝えします。
※年に1回かかるお金もあれば、毎月、毎日かかるものもありますが、とりあえずフリーランスの方々に聞いた話を全てまとめました。
税金と社会保障費
まずは税金や社会保障費について考えましょう!
これらはエンジニアに限らず、全てのフリーランスの人にも当てはまる内容になります。
税金
まずはどの様な税金がかかるのか?についてお伝えします。
※細かい算出式などは別記事で紹介します。
■フリーランスが支払う代表的な税金
※税金の発生理由や算出方法は随時変わる可能性がありますので、最新の情報も必ず確認を行って下さい
税金の名称 | 支払い内容 | 算出方法 |
所得税 | 年間の所得額に応じて国に支払う税金の事 ※1年間の所得の合計が38万円を超えると発生 |
収入から経費と控除を差し引いた金額 ※控除には基礎控除や青色申告控除など様々なものがある |
住民税 | 都道府県、市町村などに支払う税金の事 | 前年の所得に応じた金額+定額の課税金額 |
個人事業税 | 年間の所得が290万円を超える場合に、都道府県に支払う税金の事 | 業種によって3%~5%の税金が発生 |
消費税 | 基本的には前々年度の売上が1,000万円を超えた場合に支払う税金 ※特定の条件によっては上記以外の場合でも納付義務が発生します |
売上-経費に対して8%の税金が発生 |
※仕事のためにオフィスなどを持っている場合は、固定資産税などもかかります。
社会保障費
社会保障費についてもどの様なお金がかかるのかを把握しておきましょう。
※細かい算出式などは別記事で紹介します。
■フリーランスが支払う代表的な社会保障費
※社会保障費の発生理由や算出方法は随時変わる可能性がありますので、最新の情報も必ず確認を行って下さい
社会保障費の種類名称 | 詳細・支払い内容等 | 算出方法 |
健康保険 | フリーランスであれば以下のいずれかに加入が必要。 ・国民健康保険 ・サラリーマン時代の組合保険(2年間だけ) ・国民健康保険組合(フリーランス向けの組合保険) これらは住んでいる市区町村で加入します。 |
・国民健康保険 ⇒収入から必要経費と基礎控除額を引いた金額(基準額)に応じて支払う。 収入-経費-控除=基準額・組合保険 ⇒退職した時の標準の所得額(月額)に応じて支払う。・国民健康保険組合 ⇒収入に関わらず定額 |
年金 | 国民年金への加入が義務。任意で以下にも加入が可能。 ・付与年金 ・国民年金基金 |
・国民年金 ⇒随時変動するが、月額1万6000円くらい。・付与年金 ⇒国民年金に加えて、月額400円くらい・国民年金基金 ⇒掛け金は選択できる(1口いくらと思えばOKです) |
介護保険 | 40歳以上の方はフリーランス・サラリーマンに関わらず支払いが必要。 | ・65歳以上(第1号保険料) ⇒前年の所得応じて決まる・64歳以下(第2号保険料) ⇒前年の所得応じて決まる※いずれも全国平均で5000円~6000円くらいだが、今後どんどん高くなると予想される |
雇用保険 | 従業員を雇った場合に加入しなければならない。 | 給与金額×雇用保険料率で計算し、従業員と事業者で支払う。 ※支払いの割合は業種により異なる |
労災保険 | 従業員を雇った場合に加入しなければならない。 ※業種によっては個人でも加入が必要。 |
賃金総額に応じて支払う ※支払いの割合は業種により異なる |
必要経費
ここからはフリーランスの業務をする上で必要になるお金をお伝えします。
会計的に必要経費にできるかどうかは別として、どの様なものがあるか押さえておきましょう。
家賃
オフィスを賃貸している場合は賃貸料がかかります。
オフィスを所有している場合は、支払いローンや固定資産税、任意加入の保険料等がかかります。
ただし、フリーのエンジニアの方であれば、基本的に自宅か常駐先での仕事になると思うので、改めて仕事用にオフィスのお金がかかるケースはまれだと思います。
PC・周辺機器・ソフトウェアライセンス
フリーのエンジニアと言えばPCやその周辺機器は生命線です!
PCのスペックは仕事のスピードにも直結します。
中途半端なPCでは満足できない方が多いと思いますので、PCや周辺機器の費用が結構かかります。
私や、私の周りだと年間平均で20万弱でした。
ただ、常駐先でPCをレンタルできるので、個人PCは持っていないというツワモノもいました。今はスマホでも十分にメール送受信、通話、ワード、エクセルも使えます。プログラミングなどもやろうと思えばできます。
どう考えても使いにくいと思うけど^^;
個人的には、個人PC1台は絶対に必要だと思います。中古PCでも良いので。
代表的なものを挙げておきます
名称 | およその金額 | 備考 |
PC本体 | 10万~25万円 | 中古PCだと5万円以下だけど長持ちはしない |
外付けHDD | 1万円 | |
wifi機器 | 1万円 | キャンペーン利用なら0円。通信費は別。 |
周辺機器(マウス、キーボード等) | 5000円 | |
Office等、ドキュメント編集用のソフトウェア | 年間1万5000円 | 基本的に月額払い |
プログラミング関連のソフトウェア | 年間3万円 | 基本的に月額払い |
adobe等のデザイン用ソフトウェア | 年間2万円 | 基本的に月額払い |
その他のソフトウェア、クラウドサービス等 | 年間2万円 | |
個人用の開発サーバ | 年間2万円 | 基本的に月額払い |
やはりソフトウェアと、そのライセンス費用が高いと感じます。たぶん私個人としても結構お金をかけています。
しかもPCを買い替えるとなると結構大きな出費になりますね^^;最近は中古PCでも結構使えますので、1年~2年くらいで買い替える前提であれば、中古PCでもOKだと思います。ただ、surfaceやmac等の人気PCはあまり安くならないので、新品で買った方が良いと思います。
PCを買い替えなければ10万円ちょっと位で収まるのではないでしょうか。
光熱費・通信費
フリーランスになると光熱費も結構かかります。当然、自宅で仕事をするのか?常駐なのか?にもよりますが^^;
特に自宅で仕事をする場合は電気代には要注意です。
とはいえ、全額でなくとも経費で計上できる分もあります。
また、最近だとネットや、スマホの通信費も結構高いので、プランなどはしっかりと考えて必要最小限の費用に抑える様にしましょう。
交通費・移動費
常駐のエンジニアの方であればかなりの交通費が発生します。関東圏内だと年間で10万ちょっとが平均と感じます。仕事を受注する場合は、交通費は別途清算なのか、業務委託の金額に含まれているのかを確認すべきです。
自宅でも仕事ができる場合は、打ち合わせ等がない限りは交通費は発生しませんが、それでも気付くと年間10万円弱かかる事も珍しくありません。
交際費
フリーランスとして仕事を受注し続けるためには、会社員時代以上に人との関わり合いが大切になります。契約先の方と食事に行くケースもかなり多いと思いますので、交際費は結構かかる事が多いです。
とはいえ、無駄な人付き合いが嫌でフリーになったという方もいるので、自分なりのルールを決めてしまえば良いかもしれません。
その他
その他にも以下の様な費用が必要になります。
食費
仕事の仕方によって異なりますが、外で仕事をする場合に結構ネックなのが食費です。常駐系の仕事であれば、結構かかります。
勉強代
エンジニアの場合はやはり勉強が必要です。人によっては新しい言語を学ぶためにスクール通う方などもいるので、その場合はスクール費用がかかります。
まとめ
フリーランスのエンジニアが仕事をする上で必要なお金についてまとめました。
色々とお金はかかりますが、それでも自分でお店を構えたり、設備投資をするのに比べたら、本当に支出は少ない仕事だと思います。
※だからこそ、フリーランスの方がたくさんいるのでしょうが。
逆にスキルや人間性などの部分は高いレベルが求められる事もあります。なので、自分自身が財産だと思って仕事をしていくのが良いと思います。自分自身のレベルアップが楽しいと感じる人こそが一番フリーランスのエンジニアには向いているのかもしれませんね。