IT系の企業にはブラックと呼ばれる企業が多いです。。。

「IT企業は将来性がある。」と言われている一方で、いわゆるブラックの定義に当てはまる様な企業がたくさん存在しているのです。恐ろしい話ですね。

成長性のある企業で忙しくてブラックになっている。という事であればやりがいもあるのかもしれませんが、大抵の方はブラックな環境で仕事をするのは、どう考えても嫌だと思います。

今回は転職などを考えている方向けに、ブラックな企業について学び、ブラックな企業の避け方等を紹介したいと思います。

この記事は以下の様な方を対象にしています

  • IT系・エンジニアへの転職を検討している
  • ブラック企業には絶対に行きたくない
  • 自分の会社ってもしかしてブラック?なのかを確かめたい

ブラック企業とは

ブラック企業を語るのであれば、この記事でのブラック企業を定義しなければなりません。一般的なブラック企業の特徴を挙げておきます。

一般的なブラック企業の定義

  • 長時間労働が横行&違法労働(サービス残業などが多い)
  • 企業の文化・社風が悪い(社員の人権、生活を無視する)
  • 平均的な給与と比較して、給与が安すぎる
  • 求人票の内容と実際の条件が異なる(もしくは、求人票の記載内容が誤解を招くような表現になっており、勘違いで入社する人がいる)

どれも恐ろしい条件ばかりが並びます。

また、ブラックになりやすい企業・業界には傾向があります。事前知識としてその傾向を知っておきましょう。

ブラックになりやすい企業・業界

  • 過去に法令違反をした事がある会社
  • 需要が減る業界はブラック化しやすい
  • 強い成長性を求めている(ノリが体育会系である事が多い)

ブラック企業の見極め方

次にブラック企業の見極め方について紹介します。

ブラック企業は主に以下の様な情報源から見極める事ができます。

ブラック企業を見極める情報源

  • 求人票
  • 就職四季報
  • 面接、選考過程
  • 口コミサイト
  • 実際に勤めている人からの情報

どの様に見極めるのかを具体的に紹介していきます。

「求人票」からの見極め

本来、職業安定法により、求人票に記載しなければならない点は決まっています。しかしブラック企業は、ルールに則りながらも分かりにくい表現で求人募集をするのです。。。(恐ろしい)

それでも求人票から見極めるポイントがあるので紹介します。以下の記載があるから一概にブラックという訳ではありませんが、注意はしておきましょう。該当するものがあったら「どうしてそんな記載をしているのか?」という理由を見つける様にしましょう。

■精神論に関する言葉・あいまいな言葉が多すぎる

精神論に関する言葉・あいまいな言葉が多い場合は、「数値」や「客観的事実」を用いた具体的なアピールポイントが無い可能性があります。

特に、抽象的な言葉(「夢」「新しい事に挑戦できる!」「アットホーム」)だけが多い場合は要注意です。

■募集期間が長い

求人の募集期間が長すぎる場合や、募集の停止・再開を繰り返している場合も要注意です。

採用しては人が辞めていくというループに入っている可能性があるからです。離職率等と併せて要チェックした方が良いです。

■平均年齢が若過ぎる

社員の平均年齢が若過ぎる場合は、離職率が高い可能性があります。平均年齢が20代の場合は特に要注意。
※創業間もない会社等であれば、平均年齢が若くても仕方がありませんので、創業してからの年数を確認しましょう。

■みなし残業制度・見込み残業制度である

一概に言えるものではありませんが、みなし残業制度の場合、一定の時間分までは残業代が出ないので残業が多い傾向にあります。
※特に基本給が低くて、みなし残業代が高い場合は特に注意。ボーナスは基本給を元に算出される。

■年俸制、かつ、残業代の条件がおかしい

年俸制のためという理由で残業代を支払わない事業者が一定数います。
※これは違法です。

■年間休日日数の記載がややこしい(自分の意図と異なる)

ブラックの定義とは少しずれるかもしれませんが、完全週休2日制との記載があるか確認しましょう。
※「週休2日制」の記載だけだと毎週2日休みでは無い可能性があります。もし毎週2日間休みであれば「完全週休2日制」の記載があります。

■休みの日の定義(自分の意図と異なる)

こちらもブラックの定義とは少しずれますが、祝日は休みかどうか、休みは土日か?こだわる場合はこれも注意して確認しましょう。

■「社保完備」の記載がある

社保完備は法律上定められたものです。法律上決められている事をわざわざ書いているというのは、他にアピールポイントが無い可能性があります。

■妙に給料が高い

妙に給与が高い場合、特に未経験者なのに給与が高い場合は要注意です。
※さらに言えば離職率が高い・残業時間が多い条件も加わっている場合はブラック度が高い

「就職四季報」からの見極め

東洋経済が出版している「就職四季報」には企業の様々な情報が掲載されています。

第三者視点での起業の分析情報は尊宅が無い情報なので、参考になります。

就職四季報からの見極めポイントは以下の通りです。

■3年後離職率

ブラック企業は離職率が当然高いです。

業界によって離職率は異なりますが、大卒の3年後平均離職率は30%程度です。

なので35%を超えると要注意です。40%を超えるとブラック度が高いと思って良いと思います。

■社員数に対する新卒社員の人数が多すぎる

社員数に対する新卒社員の人数が5%を超える場合は少し注意した方が良いです。10%はかなり要注意です。

かなり成長性の高い企業を除いては離職者を新卒で補充するループに入っている可能性があります。

■平均月間残業時間

当然ながら、平均月間残業時間が長すぎる企業はブラック企業です。

ただし、サービス残業が横行している場合は、それはここには表れない数値になります。基本的にはここに記載された残業時間よりも多めと思う位で丁度良いです。

■平均有給取得日数

平均有休日数があまりに少ない場合は要注意です。同業種の他企業とも比較してみましょう。

「面接」や「選考過程」からの見極め

実際に面接を受けたり、選考を受ける過程でもブラック企業かどうかを見極める事ができます。

面接や選考過程からの見極めポイントは以下の通りです。

■面接官の態度が悪い

このご時世に面接官の態度が悪いのはありえません。
※圧迫面接は時代遅れ。ITコンサルであればあり得るがそれも微妙です

また、面接同士の関係が良くないと感じた場合も要注意!

■通過率が高すぎる、すぐに入社を求めてくる

通過率があまりに高い場合や、選考途中に無理に入社を求めてくる場合は要注意です。

但し、本当に気に入って入社を求められる事も当然あります。

「あなたを気に入っているのか?」「単に扱いやすい人を探しているのか?」を正確に判断しましょう。

■選考中に話がどんどん変わってしまう

選考中に待遇等に関する話が変わる企業は約束を守らない可能性が高いので、辞退した方が良いです。

■夜遅くまで仕事をしている

もしも面接等で選考を受ける会社に行く事があれば、遅い時間まで仕事をしているか確認してみても良いと思います。あまりに遅くまで仕事をしている場合はブラックの可能性があります。

■社員の元気が無い

こちらも選考を受ける会社に行く事があれば確認してみましょう。面接官以外の社員に元気があるかどうかよく見てみましょう。

みんな元気が無い会社はかなり疲弊している可能性があります。

選考後の「ブラック企業」の回避策

基本的には応募前にブラック企業を見極められれば良いのですが、選考途中に「ブラックかも。。。」という事実に気づいてしまう事もあると思います。

そこで、一旦選考まで進んでしまうと、辞退をしにくいと考える方も多いと思います。

そんな時は、「他に第一志望の企業があり、そちらに専念する事にする」といった理由で辞退する事を考えましょう。

転職エージェントを活用している場合は、正直に感想を伝えてみる事をオススメします。間に入って調整をしてくれると思います。

大事なのは「あなたの会社はブラックです」などとは絶対に言わない様にしましょう。それは流石に失礼です。。そこは社会人としての対応をするべきです。

「口コミサイト」からの見極め

転職者向けの口コミサイトは、実際にその企業の中で働いている人or既に退職した人の口コミなので参考になります。

口コミサイトで有名なのは「オープンワーク」だと思います。このサービスは転職を検討する場合はぜひ登録しておいた方が良いサイトです。
※実際に口コミ内容を確認する際は、他の転職サイトへの登録orあなた自身の会社に関する口コミの記載を求められるので、少し面倒ですが有益な情報がたくさん載っています。

但し、その企業を退社した人の意見はネガティブなものが多いので、その点は要注意です。特定の現場に関する内容、感情論、主観的な意見等はあまり真に受けてはいけません。ホワイト企業であっても、ネガティブな意見は出るものです。

客観性のある意見を中心に情報を収集して、見極めましょう。満足度調査の結果なども載っていたりするので、ざっくりと評価を見たい場合もオススメです。

「実際に勤めている人から得る情報」からの見極め(難易度高め)

実はこれが最も信頼性の高い情報になります。

実際に勤めていて、退職もしていない(考えてもいない)人からの意見は、まさにその企業の正確な情報になります。仮に意見を聞かなくとも「実際の生活スタイル」を見てみる事で、何となくホワイトか、ブラックかが分かると思います。
※紹介制度により、その人に何かしらの利益がある場合は除く

実際に勤めている人の意見を聞く方法は以下の様なものになります。

  • 周りに知人がいる場合は仕事の聞く
  • SNSでその企業に勤めている人の意見を聞く

但し、情報を得るまでに結構苦労すると思います。全ての人ができる方法ではないかもしれません。ただ、日頃から志望企業の情報収集をしていると、意外な所でその会社に勤めている人に出会えるかもしれません。

Youtube等で情報を発信している人もいますが、何かしらの利害関係がある可能性もあります。情報の信ぴょう性には敏感になりましょう。

まとめ

今回はブラック企業の見極め方について紹介しました。

ブラック企業を見極める際の情報源については再度おさらいしておきます。

見極めの情報源

  • 企業の求人票からの見極め
    ⇒ブラック企業の求人票にはおかしな箇所が多数存在する
  • 就職四季報からの見極め
    ⇒第三者の分析による離職率、残業時間に問題は無いか
  • 面接、選考過程からの見極め
    ⇒高圧的だったり、話がコロコロ変わるのは注意
  • 転職口コミサイトからの見極め
    ⇒過去に企業に勤めていた人の意見は参考になるが、ネガティブ意見が多い
  • 実際に勤めている人から得る情報からの見極め
    ⇒もしも、現職で勤めている人から直に情報を得られるなら一番良い(難易度高)

何度もお伝えしている通り、世の中には利益を上げるために何でもする恐ろしい企業が存在しています。また、意図せずにブラックになってしまう企業もあります。

転職活動をするのであれば、今回ご紹介した内容の中で可能な限りチェックしてみて下さい。