今回は実際に転職先の候補企業を探してみましょう。
ただ、一言でIT系で転職と言っても、日本には40,000を超えるIT系企業が存在すると言われています。その中から自分が入社したい企業を選び抜くためには、どうすれば良いのでしょうか。
今回は自分で転職先を探す前提で、効率的に企業を選びぬくための手順を紹介します。
応募対象となる企業をリスト化して情報を整理する方法で、誰でも活用しやすい手順なのでぜひ参考にして下さい。
- 自分がどのように候補企業を選べば良いのかがわからない。
- 候補企業の効率的な選び方が知りたい。
転職する候補企業の探す前の準備
まず候補企業を探す際に、転職の軸が決まっている事は大前提になります。
■転職の軸の作り方
「転職の軸」という言葉をご存じでしょうか? 転職業界ではよく使われる言葉です(既にご存じであれば、転職対策を進められているのだと思います)。 転職の軸というのは、ズバリ「転職する上で最も優先したい事」、さらに言えば「絶対 …
転職の軸が明確になっている事を確認して、転職の軸を元にして希望条件を決めましょう。
希望条件を決める
候補企業を選ぶ上で具体的な希望条件を決めましょう。
IT系に特化した転職サービスであれば、以下のような希望条件なら大抵は検索条件として設定できます。
- 年収
- 勤務地
- 職種・業界
- 技術(言語、DB、フレームワーク等)
■希望条件の例
例えば、以下のような内容を希望条件として設定する事になります。
■必須条件
- 年収:500万円以上
- 勤務地:東京
- 業界:金融系か通信系
- 職種:アプリケーションエンジニアかDBエンジニアを希望
- 使用言語:Java、VB
■あれば尚善の条件
- 外資系企業
■検索しながら希望条件は変更する
検索条件の内容によっては、検索結果が多すぎたり、逆に少なすぎたりすることがあります。
その際は希望の条件を増やしたり減らしたりして、自分が確認しやすい検索結果となるように検索条件を調整すると良いと思います。
※詳細はこの後で説明します。
転職候補企業の探し方
さっそく希望条件を基に、候補企業を探していきます。
今回は、IT系の転職エージェントで有名なレバテックキャリアさんの画面を例にして説明します。
※レバテックは転職エージェントですが、自分で求人検索も可能です。
求人検索(サービス活用例)
レバテックキャリアさんの求人検索画面で、設定可能な検索条件を確認してみます。
■レバテックキャリアの求人検索可能な条件(2021/9更新)
※PC版とスマホ版で少しフォーマットが違うため、レバテックキャリアのトップページからすぐにこの検索ができない場合があります。ただ、一度検索を実行すると、この検索条件が入力できると思います。
レバテックキャリアの求人検索画面を見てみると以下のような条件で絞り込み可能であることがわかります。
■メインの希望条件
- 勤務地
- 職種
- 業界
- 希望年収
- スキル条件
■さらに細かいこだわり条件
- 注目のこだわり検索(流行りのキーワード等で検索できる)
- 企業のこだわり(企業規模、企業独自の制度)
- 求人のこだわり(求人内容に関する条件)
求人検索画面で条件を入力したら、実際に検索ボタンを押してみましょう。
検索結果を元に「候補リスト」を作成
検索結果の中から自分が希望する企業を選び、「候補リスト」を作成していきます。
検索後は、まずは求人の中身を確認する前に検索結果の件数を確認してみましょう。
検索結果は何件ぐらいだったでしょうか?
多い場合は検索条件を追加して絞る(興味のある求人は「候補リスト」)
検索結果が100件を超えるようだと、少し検索条件が広い(条件が少ない)かもしれません。
検索結果のタイトル・見出しを確認しながら自分に合っていそうな企業をザーッと探せば良いのですが、それでも100件あるとちょっと多いです。特に、初めて候補企業を選択する際はもう少し条件の絞り込みをした方が良いと思います。
100件弱くらいであれば、求人のタイトル・見出しを次々に確認しながら確認できる件数です。
ここで気になった求人を一旦「候補リスト」に入れましょう。
逆に少ない場合は条件を減らして広げる(求人は「候補リスト」へ)
逆に、検索結果が2、3件程度しか表示されない場合は、検索条件を絞り込みすぎている(条件が多い)かもしれません。
ここで表示された企業は一旦「候補リスト」に入れておき、検索条件を減らして少し条件を広げた状態でもう一度検索をかけてみましょう。
ちなみに、求人票の具体的な内容まではこの時点では確認しなくてもOKです。ここでは「候補リスト」を作るまでが目的です。
検索条件を変えて候補リストを充実させる
検索条件を広げたり絞ったりして、何度か検索を繰り返して候補リストをどんどん増やしていきましょう。
候補リストの内容が10件を超えるくらいまでは、これを繰り返すのがオススメです。
ちなみに、何度も検索条件を変えながら検索をしているうちに、過去の検索条件の内容がわからない状態になってしまうことがよくあります。過去の検索条件の内容はしっかりとメモを取っておき、検索条件を変更する際は、過去の検索条件に対してどのような変更したのかがよく分かるようにしておきましょう。
「候補リスト」の中からさらに絞込み
候補リストに企業情報・求人情報がたまってきたでしょうか?
目安として、10件以上たまったら、求人票の中身を細かく確認してみましょう。
※件数はお好みでOKです。
自分自身の転職の軸や希望条件と照らし合わせながら、自分にマッチした企業かどうかを確認していきます。自分自身の希望はもちろんですが、企業が求めている人材と自分自身がマッチしているかどうかを冷静に判断することが大切になります。
少し具体的に解説します。
自分の希望が叶う企業であるか
様々な求人票を確認して、希望が叶う企業かどうかを確認していきましょう。
自分の希望が全て叶うような企業を見つけるのは難しいかもしれません。それでも、自分が転職の軸として掲げている事項に関しては絶対に達成できるような求人を探すことが重要です。求人票には様々な甘い言葉が記載されています。その甘い言葉に惑わされて、自分の本来の転職の軸がぶれることがあってはなりません。
もしも、自分の転職の軸を変えてでも入社したいと思う企業があるのであれば、そもそも転職の軸の固め方がまだまだ甘いと考えた方が良いです。転職の軸の見直しをしましょう。
何度も求人票を見て、良いと思える企業に巡り合えるまで探します。
自分は企業が求める人材であるか?
求人票を見てみると、企業が求める人物について記載されていると思います。人物像はもちろん、求められている経験等が具体的に記載されています。
例えば、技術者の募集であれば、特定の言語、フレームワークを使用して開発を行った実務経験を求める内容が記載されていると思います。また、マネージャーの募集であれば、過去にマネジメントした期間、人数について、かなり具体的に記載されていると思います。
これらの企業側の求める条件については、一般的にMUST条件、WANT条件等とも言われます。
自分自身がこの条件を満たす人物であるかどうかを冷静に見極めましょう。MUST条件、WANT条件の詳細ついては以下の記事を参考にしてください。
■MUST条件、WANT条件について
企業の求人を見てみると「募集条件」として、 MUST(必須)条件 WANT(歓迎)条件 があります。この条件、当たり前ですが「すごく大事」です。 エンジニアの方で求人を見た事があるなら、「〇〇の経験3年以上、〇〇業の開発 …
おまけ(特定のキーワードのみで検索してみる)
求人検索で様々な条件を入力して候補企業を探すと言う手順を紹介しました。
ここで、さらに少し違った検索方法についてもご紹介します。
自分の転職の軸となるような希望条件を言語化して、キーワード検索と言う形で企業検索をしてみましょう。
それ以外の条件は一旦無視をして、自分が最も重要としている希望条件に絞って企業検索を行います。そうすることで、これまでの求人検索では探すことができなかった企業に巡り会える可能性があります。
ただしキーワードにマッチした企業が多いと1000件以上の検索結果が表示されることもありますので、この場合は他の検索条件も組み合わせて求人検索をしてみてください。
まとめ
今回は転職先の候補企業の選び方についてまとめてみました。
候補企業の選び方についておさらいをします。
■準備
- 転職の軸を元に希望条件を決める
■求人検索(候補リスト追加)
- 転職サービスで求人検索をする
- 件数が多い場合は、条件を絞り込む
⇒100件弱まで絞り込めたら、求人タイトルを見ながら興味のある企業を候補リストに入れる。 - 件数が少ない場合は条件を広げる
⇒検索結果は候補リストに入れる。
■候補リスト絞り込み
- 候補リストの求人票を確認して絞り込む
⇒自分の希望に沿った企業である事&自分が求められた人物である事
企業検索の方法は人それぞれだと思いますが、今回紹介をしたように、まずは候補の企業をリスト化して、そこから一つ一つ求人票を確認していく方が、企業選びの作業は進めやすくなると思います。
自分なりの求人検索の方法があればもちろんその方法で企業を探しても良いのですが、どのように企業を選べば良いか分からないと言う場合には、今回ご紹介した内容を試してみていただけたらと思います。
様々な検索条件で企業を探し、候補企業リストをどんどん充実させてみてください。