今回はトレードをする上で最低限必要な用語を勉強してみましょう。

というのも、株や為替に加えて、最近では仮想通貨市場もできたため、トレード用語がたくさんあってよく分からなくなりませんか?

厳密なルールのある名称、そうではない名称が混じっているため、非常に分かりにくいのですが、今回、一般的な名称について改めてまとめてみました。

「何か金融商品を買おうかな。」と思っている時に、事前に用語を理解していないと、損をする事もありますので、ぜひご参考にして下さい。

取引の種類(概要編)

さて、まずは最低限覚えておきたい取引の種類をあげます。細かい部分まで理解する必要はないのですが、そもそもの用語の意味を理解していないと取引もできません。

現在、金融商品には様々なものがありますが、代表的な取引の種類は以下になると思います。投資をしようと色々と調べていると、よく聞くワードではないでしょうか。

・現物取引

・信用取引

・証拠金取引(レバレッジ取引)

・先物取引

・オプション取引

各取引と、レバレッジとのマトリクスを簡単にまとめたものが以下になります。既に大体は分かるよ~という方はこちらを参考にして下さい。

■各金融商品のレバレッジ有り・無し時の名称と、レバレッジ倍率

金融商品 無レバレッジ取引名称 レバレッジ取引名称 一般的なレバレッジ倍率
株式 現物取引 信用取引 2倍~3倍
為替(FX) 証拠金取引(1倍)  証拠金取引(2倍以上) 1倍~25倍
※海外では100倍も存在
先物 先物取引(1倍)
※1倍は指定不可の場合あり
先物取引(2倍以上) 10倍~30倍
オプション オプション取引(1倍)
※1倍は指定不可の場合あり
オプション取引(2倍以上) 商品による
※100倍以上も存在
仮想通貨 現物取引、販売所取引 レバレッジ取引、証拠金取引
※先物、FXと呼ぶ事もある
1倍~25倍
※海外では100倍も存在

各取引の詳細を知りたい!とかレバレッジって何?という方は、以降の内容に詳細をまとめましたので、参考にして下さい。

取引の種類(詳細編)

現物取引

通常の取引の事。実際にあるものを実際の値段で購入する。

1株が1万円だったら、1万円を支払い、1株を買うという単純な取引です。(別途手数料は発生します。)

金融商品に限らず、お店で商品を購入するのが、まさに現物取引です。

信用取引

保証金(委託保証金)を担保にして、保証金の数倍~数十倍の取引を行う事を言います。

この信用取引には2つの大きな特徴があります。

特徴その1 レバレッジが効く!

信用取引はレバレッジを効かせて売買を行う事ができます。

そのため、ハイリスクハイリターンの投資と言えます。

現物取引の場合は、購入した金融商品の価格が0にならない限りは、その金融商品を持ち続ける事ができますが、信用取引の場合は0円にならなくとも金融商品を手放さなければなりません。強制退出される訳です。

特徴その2 カラ売りができる

株式売買などでは「株を購入する」だけだと思われがちですが、信用取引の場合は「カラ売り」ができます(売りで入る、などと言われる)。カラ売りの場合は株価が下がれば下がる程、利益が出る仕組みになっています。

証拠金取引

先で挙げた、信用取引と仕組みは似ていますが、お金を借りて取引をする訳ではありません。口座に証拠金を預けいれて、そのお金を担保にして取引を行います。レバレッジ取引とも言われます。

レバレッジの倍率が20倍であれば、口座に入っているお金が10万円であっても200万円分の取引を行う事ができます。

レバレッジとは?

レバレッジとは「てこ」の事で、レバレッジによって自分の資産の何倍もの取引を行う事ができます。先に挙げた証拠金取引はレバレッジ取引と言われる事もあります。

一体どういう仕組みなのでしょうか?

為替を用いると分かりやすいのでドル円(USD-JPY)ペアで売買をする場合で説明します。

あなたが以下の条件で為替取引を行うとします。

■現在の条件

・口座には100万円がある

・レバレッジ倍率は100倍

・USD-JPYで買いポジションを取りたい

・現在、1ドル-100円のレート

この条件で1ドルまで購入できるでしょうか?1ドル100円だから1万ドル(100万円分)でしょうか?

いえいえ、違います。

何と100万ドル(1億円分)までを購入する事が可能なのです。

ただ、レバレッジ取引の場合は、このお金はいつかは買い戻さなければならない(円に変えなければならない)というルールがあります。

レバレッジ取引は利益・損益のスピードが加速する

レバレッジをかけない取引(レバレッジ1倍ともいいます)の場合、1ドルが101円に値上がりすれば、1ドルにつき1円の利益になります。100万円分買っているのであれば、1万円の利益になります。

しかし、100倍のレバレッジをかけている場合、101円に値上がりした場合の利益は何と100万円になるのです。USD-JPYであれば大体1日で1円程度の値動きがありますから、1日で100万円の利益を出す事も原理的に可能です。

ただ、話はここからです。100倍のレバレッジをかけている状態で、もしも、1ドル99円に値下がりしてしまったらどうなるでしょうか?たったの1円下がっただけで口座の資金は0円になってしまいます。

これがレバレッジ取引のリスクが高いと言われる理由です。

相場を的確に読む事ができるスーパーマンであれば、見る見るうちに利益を積み上げるでしょうし、逆に相場を的確に読む事などできない方(おそらくプロもふくめて大抵の方がこちらです。)は、資金を0にする可能性も高まります。

先物取引

未来日(決済期日)に事前に約束した価格で商品を売買する事ができる取引の事。

売買商品は多岐に渡りますが、先物と言うと「小豆」や「とうもろこし」などが有名です。

現在では、仮想通貨取引所などでもこの言葉が使われています。

先物取引の場合は、証拠金を入れてレバレッジをかけた取引を行う事ができるため、ハイリスク・ハイリターンの投資となります。

委託保証金と証拠金の違い

信用取引の場合は保証金、先物取引の場合は証拠金という言葉が出ました。同じ様な使われ方をしていますが、違いはあるのでしょうか?

実は、保証金も証拠金も全く同じ意味です。

ただ、信用取引と先物取引では、取り締まる法律が異なるために別々の名前が付いたと言われています。

オプション取引

オプション取引は先物取引と似ており、セットで語られる事が多い取引です。

先物の取引は、決済期日の前に決まった価格で売買契約を行いますが、オプション取引の場合は「購入する権利」を事前に購入します。

権利と言うと、ピンと来ないかもしれませんね、

先物取引の場合は決済期日に必ず売買を成立させなければなりませんが、オプション取引の場合は「権利だけ」を購入しているので、決済期日に「権利」を放棄する事が可能です。

自分が値上がりすると思っていた金融商品の価格が上がらなかった。という場合はこの権利を放棄すれば、損失を最小限に抑える事ができます。

この権利には以下の2つがあります。

■コール・オプション ・・・ 買う権利

■プット・オプション ・・・ 売る権利

コール・オプションの場合は上述した様に、最悪の場合、権利を放棄すれば損失を最小限に留める事ができます。

プット・オプションの場合は、損失が大きく拡大する可能性があります。仕組みを利用して上手に利益を出す人もいますが、素人がてを出すべきではないと思います。

まとめ

各取引の詳細を書いてきましたが、全体像は基本部分に記載されているマトリクスを見てもらえば大体分かるかなと思います。

紹介した内容を見ると、色々な取引方法がありますが、結構似ているな。と思いましたよね。

細かい部分で仕組みは違うものの、

ユーザとしては、

現物なのか?レバレッジなのか?

買いだけなのか?売りもできるのか?

と言った部分が気になるポイントなのかなと思います。

現在は仮想通貨取引所などが乱立していて、これらの用語も様々な意味で使われる事がありますが、基本的なポイントさえずれていなければ大丈夫です。ちなみに、初めての取引所、通貨ペアなどを扱う場合には、必ずどの位のリスクがあるかも確認が必要です。

取引方法に混乱する事があれば、またこのページで確認をしてみて下さい。