IT業界に転職できる！30代のエンジニア未経験者が正社員になる方法！

社会のインフラがIT化・AI化されていく中で、IT業界へ転職したいと考える方が増えてきています。

未経験の状態から転職活動をされている方も非常に多くて、大半は20代ですが、30代の方もいます。30代の仕事選びは一生の仕事を決める転職とも言われており、30代で世の中の流れがおよそ見えてきたり、自分の興味がハッキリしてくる頃に思い切ってIT業界へ飛び込む方もいます。

ただ、一般的には30代になると未経験の業界へ転職するのは厳しいとも言われます。ましてIT業界でエンジニア職に就いた場合は日々のスキルアップもしていかなければなりません。

果たして、30代でエンジニア未経験の状態でも、IT業界への転職は可能なのでしょうか？しかも正社員で。

結論を言えば、30代でエンジニア未経験の方でもIT業界への転職は可能です。可能ではあるのですが、20代の方に比べると入口は少し狭くなります。そして転職の方法を間違えると30代の転職は失敗してしまいます。

せっかく希望をもって転職したいのに、失敗には終わらせたくないですよね。

今回は30代で未経験からIT業界に正社員として転職するための着実な方法をご紹介していきます。

コンテンツ

1 「30代未経験」は企業からどう見られるか理解する
2 未経験から転職可能な業種・職種を調べる！
3 IT業界やエンジニアに転職する志望動機は明確に！
4 IT業界で通用するスキルを身に付ける！
5 これまでの経験を上手にアピールする！
6 転職サービスを活用して早めの行動を開始！
7 まとめ

「30代未経験」は企業からどう見られるか理解する

まずIT業界への転職を始める前に、企業側から「30代でIT業界未経験の人がどの様に見られるのか」を考えてみましょう。IT業界は慢性的な人材不足で今後もその状況は強くなる見込みです。つまり「人が足りない」状況です。

ただ、企業がまず求めるのは20代の人材（特に新卒）です。若い人材の方が人件費が安く、吸収力が大きいので、当然といえば当然の話です。つまり、30代で未経験の人は転職においては分が悪いと言わざるをえません。他の業界の場合、35歳を超えると転職は限界と言われる事もあります。

しかし、30代の人も「ぜひウチの会社に来てほしい。」と思われる事だってあります。私自身、企業の採用面談や、案件参画時の面談を行った事が何度もあります（プロマネや上級SEは人事担当でなくても採用業務に関わるケースが多々あります）。面談後に人事担当者と話した時に30代の方でも「あの人はいいね。」という話になった事が何度もあります。

では、どうすれば「30代未経験でも、あの人はいいね！」と思われるのでしょうか？

30代で未経験でも「あの人いいね」と思われるには？

30代であれば、20代には無い「経験」があります。

それに30代の方であれば、「努力」次第で優秀なITエンジニアにもなれます。

つまり、企業に対して、これまでの「経験」とこれからの「努力」を適切に、そして上手に伝える必要があるのです。経験や努力を上手に伝える方法については、後程詳しく説明していきます。

転職のタイミングによってはライバルが減る？

採用にはタイミングがあります。企業側は「ある期間中に何人くらいの中途採用をしたい」という計画を立てている事が多いです。その期間中に20代の転職希望者が少ない状態、つまりライバルが強くない状態であれば、意外にもあっさり転職できてしまう事もあります。ただし、これは実際に面接を受けてみるまでは（というか面談を受けても）、どの位の希望者がいるのか、そのうち20代、30代の人がそれぞれ何人くらいいるか分かりません。様々な企業の面接を受けて可能性を広げる事も大事な戦略です。

35歳以下か？35歳を超えているか？によって転職のしやすさは異なる

一概に30代と言っても、35歳以下・35歳を超えているかで転職のしやすさは大きく変わります。世間的にも「35歳転職限界説」という言葉がある程です。35歳以下の方であれば、職種によりますが転職先はわりと見つかると思います。

しかし、IT業界に関してはこの基準がかなり甘いと思っています。他の業界の様に35歳を超えたら無理！なんて事は少ないです。しかし、年齢にあった経験や人格は求められるケースも多いです。35歳を超えているのであれば「私を採用したら絶対会社は得だ！」と言える位の実績・やる気・スキル等をアピールする事が大切になります。

また、意外と知られていないのが32歳の壁と言われるものです。32歳を超えていて「完全な未経験」だと、ちょっと微妙と判断されるケースも多いです。独学でも良いのでプログラミングの勉強をしている等のアピールは必要になると思います。

未経験から転職可能な業種・職種を調べる！

IT業界と言えども、様々な業種・職種が存在しています。

30代であれば、未経験でも転職できる業種・職種を把握しておかなければなりません。そして、なぜ未経験でも転職が可能化なのか？その理由も知っておく必要があります。業界の事を知らずに転職活動をすると、企業側からは「業界調査が甘い」と判断される事にもなりかねません。

まずは、スキルがあれば転職しやすい職種から考えてみましょう。

IT業界の中で未経験の状態からでも転職しやすいのはシステムエンジニア（まずはプログラマー）、ネットワークエンジニア、IT系営業職等が代表的です。いずれもスキルがあればできる仕事で、人手が足りていない職種になります。現在であれば、この辺りの職種であれば転職も可能です。

また、IT業界は未経験でも現在までの自分の経験を活かせるケースも考えてみます。

30代になれば、これまでの経験も武器にする事もできます。IT業界といっても何かしら「別の業界」の顧客がいて、その顧客のシステムを開発・保守・運用等をしているケースが多いです。ですから、その「別の業界」の知識や業務経験があれば、IT業界へ転職後も大きな力になります。この場合はコンサルタントや、PMOといった職種でも活躍できる可能性があります。
※この点は後程より詳しく説明いたします。

30代であれば基本的には「即戦力」になる事を求められますので、自分自身が即戦力になる業種・職種を洗い出しておく事が大切です。そして、それを企業や転職エージェントに伝える事が必須になります。

IT業界やエンジニアに転職する志望動機は明確に！

未経験の状態からIT業界へ転職するのであれば、志望動機は明確にしておく必要があります。

企業からは「どうして未経験からこの業界に転職してきたの？」という質問が必ず問われると思っておいた方が良いです。

例えば、

未経験からどうしてIT業界に行こうと思ったのか？
今まではなぜIT業界に来なかったのか？
なぜその企業に転職したいのか？

等々の質問が必ず出てきます。エントリーシートに志望動機を記載する際は、面接で志望動機を問われた際はこれらの質問にハッキリと答えられる様にしましょう。

また、志望動機は面接のためだけに必要な訳ではありません。

これからIT業界に転職を考えている自分自身のためにも、動機をハッキリと明確化させておく事が大切です。志望動機が明確であれば、転職活動中はもちろん、転職後も一貫して自分の目的のために仕事に邁進できるからです。30代で転職した場合はすぐにでも企業の力になれる様に頑張りましょう。

ただ、一つ注意があります。

志望動機が自分の中で明確になったとしても、企業側にそれが適切には伝わらないという事が多々あります。面接が終わってから「上手に自分をアピールできなかった。。。」なんて言葉はよく聞きます。

つまり、企業の面談を受ける前に第３者に自分の志望動機が適切であるかどうかを判断してもらうべきです。身近にIT業界で人事に関わる人がいればその方に相談するのが良いです。しかし、なかなかその様な知り合いがいるというのは稀です。その場合は転職エージェントに登録をして、担当者の方に志望動機を伝えてみましょう。転職エージェントの担当者は転職のプロですから、修正が必要であれば適切なアドバイスをしてくれます。

IT業界で通用するスキルを身に付ける！

30代で未経験からIT業界に転職する場合には、転職活動中からスキル習得が必須と考えておいた方が良いです。スキルを完全に習得しきれていなくとも、面接で「現在〇〇を勉強中です。」と回答できれば一つのアピールポイントにもなります。

ここではIT業界で通用するスキルを紹介します。

IT業界で通用する資格

IT業界で通用する資格は主に以下になります。

情報処理試験（国家資格）のレベル２以上
ベンダー系試験（オラクルマスター等）

後者のベンダー系試験は業務経験が無いとなかなか合格は厳しいかもしれません。前者の国家資格もレベル２以上の場合は合格するまでにかなりの勉強量が必要になります。※ITパスポートも無いよりは良いです。

ただ、30代未経験からの転職は、資格取得よりも転職活動を優先した方が良いので、同時並行で勉強をするのがオススメです。面接の際は現在勉強中である旨を伝えましょう。

プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールを卒業していれば、企業からは一定のスキルを持っていると判断されます。それに本気でIT業界で仕事をしたいんだという思いも伝わります。

スクールでは実践的なカリキュラムも用意されているので、転職後に活用できる知識やスキルも身に付ける事ができます。

また、卒業後の転職サポートがあるスクールもあるので、全然実践的なスキルを持っていないという場合は非常にオススメできるスキルの身に付け方です。

個人開発したシステム・アプリのポートフォリオを見せる

業界未経験であっても、個人でシステムやアプリを開発しているという方もいると思います。

その場合は自分がこれまでに開発したものをポートフォリオとして表現をすると、企業から好印象を持たれるケースがあります。現時点で開発経験は無いという場合は、プログラミングスクールに通う事でスクールの中で作成したもの（卒業制作が多い）をポートフォリオとして活用する事もできます。

これまでの経験を上手にアピールする！

30代未経験というのは普通に考えれば不利なのですが、実はIT企業から欲しがられる人材に当てはまっているケースがあります。

IT企業は様々な業種の開発案件を請け負っているケースが大半です。業界としては販売・流通・金融等々、多岐に渡ります。「企業の顧客先の業務」をよく分かっている人材は、IT企業側からも欲しい人材！と判断される事が多いのです。

例えば、販売のシステムを開発している企業であれば、販売業務の仕組み（販売管理、在庫管理、営業管理、経営企画等々）を熟知している人からぜひ力を貸してほしいと思っています。

しかし、自分の経験が転職希望先の企業が求めるものかどうかは簡単に判断するのは難しいです。

経験が強みになるかどうかを確認するためには、自分の経験をしっかりと棚卸しをした上で、希望企業の調査を徹底して行いましょう。そして、IT業界に詳しい転職エージェントの担当者に客観的な判断をしてもらうのが良いです。

IT業界に詳しい転職エージェントの担当者は、業界の事もよく分かっているので、どの様な企業がどの様な業種からの人材を求めているかもよく分かっています。その上で企業側にどの様な経験をアピールすべきかを適切にアドバイスしてくれます。

転職サービスを活用して早めの行動を開始！

30代であれば、これまでに伝えた内容は当然重要ですが、アクティブに転職活動を開始する事が一番大切です。

転職サイトか転職エージェントに登録をして、転職活動をすぐに開始しましょう。「迷っている時間は無い」位の気持ちを持っておいた方が良いです。※悩むのは内定が出てからでもOK

もし、年齢が35歳までで、IT業界に明るく、これまでにも転職経験が豊富なのであれば転職サイトのみの活用でもOKだと思います。

逆に、35歳以上の場合や、転職経験があまり無い場合はIT業界に強い転職エージェントを活用した方が良いです。エージェントの担当者に相談をしながら、志望動機の明確化やスキル取得等を平行して行いましょう。特定の企業にマッチした人材になっているかどうかは、プロに聞いて判断してもらうのが一番確実です。

転職エージェントの担当者に相談をして、