Unityのオブジェクト操作にも慣れてきたでしょうか?

基本的な使い方が分かっても、実際に操作するのは結構難しいものです。
さて、今回はCubeオブジェクトだけを使って、3Dの家を作ってみましょう。

重要なのは家を作るという結果よりも、むしろプロセスです。知識を身に付けただけだと分からない事がたくさんあります。
実際に操作をしてみて躓くポイントがあると思いますので、自分ならどうするか?という事も考えながら見てみて下さい。

これまでに学んだ事のおさらいにもなると思いますので、基本操作を思い出しながら一緒に作って下さい!

UnityのCubeオブジェクトで3Dの家を作ろう!

では、さっそく3Dの家を作っていきます。

3Dの家を作る準備(シーンギズモについて)

まずは準備としてシーンギズモの使い方を解説しておきます。
説明のためにCubeを一つ作成します。この辺りの操作はおちゃのこさいさいだと思います!

■Cubeを一つ作成

ここで、Cubeを変形させて地面を作っていきます。

地面は広べったくなる様にCubeの大きさを調整します。
しかし、この視点のままCubeを大きくすると大きさのイメージが付きにくい事があります。

ここで意識したいのが、Scene(シーン)ビューの右上にあるシーンギズモです。

このシーンギズモは現在の視点と座標(X軸、Y軸、Z軸)を表しています。このシーンギズモも使いながら3Dの家を作ります。

  • X軸:赤
  • Y軸:緑
  • Z軸:青

■シーンギズモ

このシーンギズモの緑の部分(Y軸)をクリックするとY軸の真上からScene(シーン)ビューを見る事ができます。

今回の様に、広べったくCubeを変形させる場合は、真上から見た方が操作がしやすいと思います。
※もちろん好みなので、好きな視点で作ってOKですよ。結果的に良くなるのであればそれが一番いいです!

■シーンギズモを操作してY軸の真上から見た時

■シーンギズモを操作してY軸の真上から見たCube

いかがでしょうか?真上から見た方がCubeの操作がしやすくなると思います。

Cubeで地面を作る|Transformコンポーネントの設定をしよう

では、地面を作ってみます。

Cubeを動かして、真上から見て「正方形」の形に変形をしたいと思います。

正方形の形にする場合は、オブジェクトをマウス操作するよりも、Inspector(インスペクター)ウィンドウにある、TransformコンポーネントのScaleの値を変更した方が正確な値を設定しやすいです!

この場合はScaleの値を以下の様に変更します。

  • X:7
  • Y:1(変更していない)
  • Z:7

そうするとCubeオブジェクトが真上から見て綺麗な正方形になりました。

■地面作成時のScale

Cubeで壁を作る|オブジェクトのコピーを覚えよう

次に地面という土台ができたので、その上に家の床を作ります。
といっても、Cubeの地面と作り方は同じで、Cubeを変形・移動するだけです。

この時、地面にしているCubeをコピーするという操作をすると楽です。
コピー方法は簡単で、コピー元のオブジェクトを選択して「Ctrl+C」でコピー、「Ctrl+V」でペーストです。
Cubeの地面をコピーして、一回り小さい正方形を作りました。これを家の床とします。

■地面をコピーして作成した家の床

さらに家の床の上に壁を作っていきます。

壁もCubeで作成しますので、床をコピーして作成してしまいましょう。
※作成方法は自由ですので、一から壁を作成しても全然OKです。

■床をコピーして作成

この床からコピーしたCubeオブジェクトを変形させて(真上から見ると細長く)、一つの壁を作成します。

■Cubeで家の壁を作成(真上視点)

X軸、Z軸の操作はこれでOKですが、Y軸の操作が足りません。

ここでシーンギズモを操作(この場合は青い部分:Z軸)して、建設中の家を真横から見てみましょう。

そうすると、壁の高さが足りません。壁のCubeを操作してY軸方向に引き伸ばしましょう。そうすると壁が一つできあがります。

■Cubeで家の壁を作成(真横視点)

さらに、この壁をコピーして反対側の壁も作成してしまいましょう。

形は同じはずですから、コピーした壁を移動させるだけでOKなはずです。

■Cubeで家の壁(2つ目)を作成

次に、既に作成した壁と垂直にぶつかる壁を作成しましょう。
画面上で言う所の奥の壁ですね。

こちらも既に作成した壁をコピーすると楽なのですが、垂直に回転を加える必要があります。
オブジェクトを垂直に回転させる場合には、マウス操作で回転させるよりもTransformRotationの値を変更した方が楽です。この場合はY軸から見て90度に回転したいので、Y:90と変更します。

そうすると、オブジェクトが垂直(90度)に回転します。

■オブジェクトが垂直(90度)に回転

後は、回転した壁を最適な位置まで移動させてあげればOKです。

雑な移動をすると、3Dの家がボコボコしてしまうので、なるべく綺麗に重なる様に移動します。
※本当に綺麗に移動させる方法は別途解説します。

また、移動をしていると分かると思いますが、Cube同士を重ねると、Cubeはお互いにめり込みます。本当の木やコンクリートの様に物体同士がぶつかって移動できないなんて事はありません。粘土の様にくっついたり、めり込んだりするのです。

■Cubeの壁を移動(Cube同士は重なるとめり込む)

Cubeで家の入口部分を作る|同時選択・操作を覚えよう!

次に家の入口の部分を作成しましょう。

入口部分は他の壁の様に1つの壁だけ用意するのではなくて、2つの壁を用意して間を空けて並べます(その間が入口になります)。
これも、今までと同じように作成すればいいのですが、ここで一つだけ覚えておいてほしい操作があります。

2つの壁を作って操作をしていると、2つのオブジェクトを一緒に動かしたいと思う事があると思います。
例えば今回の操作は以下のおよそ以下の流れで進めました。

  1. 入口の壁(1つ目)を作って、それをコピー(2つ目)する。
  2. 1つ目と2つ目の壁の位置を調度良い位置まで動かす。

この2番目の操作をする際に、1つ目と2つ目の壁を同時に動かす事ができると便利です。
この場合、「Ctrl」を押しながら、両方のCubeオブジェクトをクリックすると、同時選択の状態になります。同時選択してオブジェクトのいずれかを動かすと両方のオブジェクトが動きます。

■1つ目と2つ目の壁を同時選択

最後の仕上げ(屋根を作って色を付ける!)

最後に家の屋根を作ります。ここまで作れたのであれば、屋根を作るなんてのは簡単だと思います。

Cubeを作って変形・移動しても良いですし、家の床のオブジェクトをコピーして変形・移動してもOKです。

■3Dの家の屋根(真横から見た状態)

最後に作成したオブジェクトそれぞれに色を塗りましょう。

色を付ける場合はMaterialを使えば簡単です。
オブジェクトに色を設定する方法は以前紹介しておりますので、そちらを参考にして下さい。

■3Dの家に色を設定

まとめ

さて、今回はCubeオブジェクトを使って3Dの家を作成しました。

既にご紹介している知識をベースにした操作なので、結構簡単にできたのではないでしょうか?

作成過程でどの様な操作をすれば便利で効率的なのか?等についても触れたので、その点を中心に押さえていただければ良いと思います。

ただ、家等を作っていると、もっと細かい部分まで拘ってみたいなとか、実際に操作をして家の中を歩いてみたいなといった気持にもなると思います。その点については、今後色々と紹介をしていきますので、よろしくお願いします。