エンジニアにとっての職務経歴書は転職や案件受注を決めるための超重要ツールです。
この職務経歴書というのは記載する内容が非常に多く、しかも様々なフォーマットが存在しています。
そんな中で職務経歴書をいざ記載してみると、「職務経歴書を書いてるんですが、こんな時どうしたらいいの?」って思う状況に陥ると思います。特に、一度職務経歴書を作成したものの、ブラッシュアップをしようと思った時には結構細かい部分も気になってしまうもの。
という訳でマニアックなものも含めて、職務経歴書を書く際の注意点をまとめてみました。
職務経歴書の基本的な書き方については以前紹介していますので、そちらも併せて参考にして下さい。
■職務経歴書の書き方
今回はエンジニア向けの最強の職務経歴書の書き方!と題しまして、職務経歴書の書き方についてご紹介します。 「最強ってずいぶん、デカく出たな」と思われるかもしれませんが、本当に良い職務経歴書を記載するためのノウハウ・考え方を …
一度職務経歴書を記載した後もいくつかの注意点に気を付けて、職務経歴書をブラッシュアップしましょう。
- 参画期間が少ないプロジェクトの記載方法はどうすべき?
- プロジェクトの記載順を知りたい(新しい順?古い順?)
- テクニカルスキルは実作業をしていなければ記載してはいけない?
- 職務経歴はどこまで具体的に記載するか?
- 自己PRは職務経歴書に記載した方が良い?
職務経歴書を作成していると色々な事が気になると思います。
今回はいくつかの細かいテーマについてまとめてみました。
コンテンツ
参画期間が少ないプロジェクトの書き方
エンジニア経験が多いと参画期間が少ない(数ヵ月程度の参画)プロジェクト経験も出てくると思います。こんな場合でも、全てのプロジェクトの情報を詳しく記載すべきなのでしょうか?
おそらく以下の2つのトレードオフで悩むのでは?と思います。
- 様々なプロジェクトで経験値を積んでいる事をアピールできる(プラスになる)
- 短いプロジェクト経験が続くのはあまり良くない印象を与える(マイナスになる)
こんな時は以下の様な記載方法で対応するのが良いと思います。
抜粋して記載する
リクナビNEXTで紹介されている記載方法で、アピールしたいプロジェクト経験だけを抜粋する記述方法です。
アピールしたいプロジェクトだけを抜粋する事で、職務経歴書がスッキリして読みやすくなるメリットがあります。その一方で、それ以外の期間は何をしていたの?と思われる事もあります。書類審査をパスできているなら、面談で他の経験を伝えると良いと思います。
エンジニア以外のキャリアがある場合は、不要な記述も増えると思うので、あまりにも関係の無い経験は削除して抜粋する事も有効かもしれません。
参考URL:https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/2705/
記載すべきプロジェクト経験は?
抜粋するという方法をご紹介しましたが、逆に必ず記載すべきプロジェクト経験は何になるのでしょうか?
主に以下のプロジェクト経験については抜粋せずに記載すべきだと思います。
- 直近のプロジェクト経験
- 最初のプロジェクト経験
- 最も長いプロジェクト経験
- 転職先企業へアピールしたい技術を学べたプロジェクト経験
これらについては必ずしっかりとプロジェクト経験として記載する様にしましょう。
概要のみ記載する
抜粋する訳ではなくて、重要度の低い経験については概要のみ記述するという方法もあります。
フォーマットがバラバラになるので、若干見にくい内容になるかもしれませんが、何も記載をしないとキャリアに空白があると思われかねないので、せっかく経験があるのであれば概要のみにまとめるのは良いと思います。
参考になる職務経歴書の書き方を紹介しておきます。
参考URL:https://creator-job.net/contents/2018/11/15/706/
とりあえず全ての経歴を記載する
とりあえず、がんばって全て記載するという方法もアリです!
特に最初に職務経歴書を作成する際は、個人的にこれが一番オススメです。全てを記載する事で自分の経験を棚卸しする事もできます。
ただ、とにかく時間がかかります。。。でも、ここは頑張るべき所!
ちなみに、転職で応募する企業などにそのまま提出する訳ではありません!
一度すべてを記載してから、不要なものは概要レベルで記載する等の工夫をして、内容をブラッシュアップしていきます。そうする事で、具体的かつ簡潔な職務経歴書に近づきます。
内容をブラッシュアップするためには人事の仕事の経験者・転職エージェントの担当者に確認をしてもらうのが一番オススメです。
最近は過去5つ位の経験は具体的に書き、その前の職務経験は概要レベルで記載するというものです。参考にしてみて下さい。
職務経歴の記載順序は(編年体式?逆編年体式?)
プロジェクト記載順序はどの様にすれば良いのでしょうか?
記載順序は、時系列で書く「編年体式」もしくは直近の業務から遡る「逆編年体式」が一般的です。
- 編年体式・・・時系列で職務経歴を記述
- 逆編年体式・・・直近から遡って職務経歴を記述
- キャリア形式・・・職務、経験分野、プロジェクト等でまとめて職務経歴を記載
転職サイトや転職エージェントでは、オススメの記載方式や経歴書のサンプルなども用意されていますが、エージェント毎に記載方式は異なります。
例えば、転職サイトのdoda itでは「編年体式」、転職エージェントのレバテックでは「逆編年体式」のサンプルが紹介されています。
転職で活用するサービスに合わせて記載しても良いですし、自分が書きやすい記載方式を選択してもOKです。エージェントを活用する際には、担当者が相談に乗ってくれますので、どちらの方が良いか相談してみると良いと思います。
テクニカルスキルは実作業をしていなければ記載してはいけない?
例えば、携わったシステムがJavaで作られているとします。しかし、あなたが担当したのは設計まで。という場合はテクニカルスキル一覧にJavaと記載して良いものなのでしょうか?
実際のコーディングはしていないけど、ソースの解析やレビューだけはしている場合はどうなのでしょう?転職エージェントのキャリアドバイザーや人事担当に話を聞くと、ケースバイケースで明確な答えは無いらしいのですが、実際は状況によって異なると思います。
製造は担当していないけれど、設計の過程でプログラムの解析は行っている。つまり、Javaのソースは理解している。という場合はテクニカルスキル一覧に記載しても良いかもしれません。
逆にプログラムの中身をあまりよく理解せずに設計だけした。という場合はテクニカルスキルに記載するのは微妙です。上げ底の様なアピールをしてしまうと、一つボロが出た時に「この人の実際の経験は何なんだ?」と思われてしまいます。それに面接官に不信感も持たれてしまいます。
いずれにしても、テクニカルスキルの一覧に「経験年数〇〇年」と記載するのであれば、経験年数に応じたスキルは持っていなければならないのは当然です。
いずれにしても、自分の中では明確な区分けをしておき、転職エージェントの担当者に実状を話すのが得策です。
職務経歴はどこまで具体的に記載する?
職務経歴の内容はある意味フリーフォーマットですが。これって、どこまで具体的に記載するのか?って気になりませんか?
具体的に書こうと思えば、いくらでも書けるし、でも、あまりに大量の文章を書こうとするとちょっとウザくなってしまうのでは?という点で悩んでしまいます。
まず、応募条件に関連する内容については明確に記載しましょう。Javaのスペシャリストを求めているのであれば、過去のJavaを使用したプロジェクトの経験についてはしっかりと記載をする様にしましょう。
※コーディングやレビュー、オブジェクト指向を考慮した設計、品質管理等々、色々な作業が発生していると思います。
ただ、一つ注意なのは、あまりに長々と記述してしまうと、まさにウザくなってしまうので「面接で具体的な話を聞いてみたい」と思われる程度に記載をするのがコツです。とはいえ、この辺は慣れも必要ですので、転職エージェントを活用する際はキャリアドバイザーにも相談をしながら、職務経歴書を練り上げるのが良いです。
逆に、応募条件とあまり関係の無い経験については、転職先の企業で活かせるものをピックアップして簡潔に記載する事を心掛けると良いです。
記載を簡潔に分かりやすくした方が良いか?具体的に細かくした方が良いか?については採用担当者によっても異なるので、一概に正解はありません。。。ただ、迷った時は上記の事を意識して記載してみるとベターだと思います。
自己PRは職務経歴書に記載した方が良い?
基本的には職務経歴書には自己PRの記載欄もあると思います。
もしも自己PRが無いフォーマットの場合は付け足してでも記載した方が良いです。
さて、自己PR欄については一体どんな事を記載すれば良いのでしょうか?
実は職務経歴書の中で記述する自己PRと、面接の中で問われる自己PRは少しだけ目的・方向性が異なります。
職務経歴書に記載する自己PRは、他の職務経歴の内容と併せて概要程度に留め、「面接でもっと詳しく話を聞いてみたい」と思われる様に記載するのが良いです。あまりに、具体的に記載し過ぎると、「わざわざ面接で聞く話でも無いかな」と思われる事があるのです。それでも、いざ面接で口頭で同じ話を聞いてみるとまた別の印象を与えたり、評価をされるケースも結構あります。
そのため、職務経歴書に記載する自己PRは「シンプルにまとめられた内容(もっと話を聞きたくなる様な事)」でOKだと思います。
逆に、面接で話す自己PRは「具体的・詳細的な内容」と考えてOKだと思います。
この辺は面接官によって考え方も違いますし、バランスも必要なのですが、あまり細かく書きすぎない、という点は意識しておいた方が良いです。職務経歴書の中だけで自己PRを完結させない事を意識すると良いです。
まとめ
今回は職務経歴書を記載する際の「どうしたらいいの?」について紹介しました。
一つ一つが各論になってしまっていますが、職務経歴書を作成する上での参考にしていただければと思います。また、職務経歴書の記載内容については多少の流行りなどもあるので、必要な情報はここに追記をしていきますので、またご覧になっていただければと思います。
一人で100%の職務経歴書を作成する必要はありません。今は転職エージェントなどを活用すれば、キャリアアドバイザーと呼ばれる転職のプロが職務経歴書をチェックしてくれます。
※フリーランスの方もエージェントの担当者がチェックをしてくれるはずです。
ある程度の職務経歴書の作成が完了したら、プロに確認をしてもらい、ブラッシュアップをしていくのが良いです。また、実際の面接を行う中で、職務経歴書の記載内容を見直しましょう。
職務経歴書は一度書いたらOKというものではありません。簡潔かつ具体的という良いバランスを目指して何度もブラッシュアップをしましょう。