2020年以降、転職活動の選考における面接はオンライン(WEB)で行われる事が一般的になりました。
特に、IT系・エンジニア転職の場合は、ほとんどがオンライン面接と言っても良いかもしれません。
多くの求職者にとって、直接企業に伺うオフラインの面接に比べると、オンライン面接は時間・手間の節約にもなるため、転職活動をスムーズに進める事ができるようになります。
ただし、オンライン面接を実施するためには、必要なツールの準備や環境準備も必須になります。
必要な準備ができていないと面接官の方に悪い評価・印象を与える原因にもなりますので、しっかりと準備を整えてオンライン面接に臨みましょう。
という訳で、今回はオンライン面接のための事前準備について解説をしていきます。
- オンライン面接を今後予定している
- オンライン面接の事前準備について、詳しく知りたい
- 近々オンライン面接の予定があるが、何か抜け漏れが無いかをチェックしたい
- 事前準備が不足していると、どんな問題が起きるのかを知りたい
コンテンツ
オンライン面接の事前準備
オンライン面接はオフライン面接とは準備すべきものが違います。
まずはざっくりと準備しなければならない事を見ていきましょう。
- オンライン面接のためのツール設定(ビデオ通話ツールのインストール、アカウント設定、操作方法の確認)
- 通話環境の準備(通信環境、カメラ位置調整、マイク・イヤホンの設定等)
それぞれについて、詳しく解説していきます。
オンライン面接のためのビデオ通話ツールのインストール・設定
オンライン面接を行う際は基本的にビデオ通話ツールを使用します。
普段から仕事で使用していれば問題なく使えると思いますが、ツールに使い慣れていない場合は要注意です。
面接までに最低限以下の準備はしておきましょう。
- ビデオ通話ツールのインストール
- ビデオ通話ツールの基本的な使い方
- ビデオ通話ツールのアカウント・プロフィール等の設定
それぞれ、詳しく解説していきます。
ビデオ通話ツールのインストール
まずはオンライン面接をするためのビデオ通話ツールをインストールしましょう。
基本的にはZoomやSkype等の一般的なビデオ通話ツールを使用する事が大半なので、これらは事前にインストールしておく様にしましょう。
※企業側から使用するツールを指定される事が大半ですので、この後で説明するアカウント・プロフィール設定と併せて、面接までに完了させて準備万端にしましょう。
また、各ツールはPCにインストールする場合とスマホにインストールする場合がありますが、基本的にはPCを使用しましょう。
※PCでもスマホでもOKと言われたらPCにしましょう。どうしてもスマホしか使用できない場合は事前にその旨を伝えておきましょう。
ビデオ通話ツールの基本的な使い方
面接で使用するビデオ通話ツールの基本的な操作は把握しておく様にしましょう。
例えば、面接官の方から音声を下げて下さいと促されたりした場合は、すぐにビデオ通話ツールを操作して、音声のコントロールができる様にしましょう。
また、二次面接以降の場合は現場マネージャーが面接に参加して、現場の説明等をしてくれる事もあります。その際に画面共有等の操作をしてプロジェクト説明をする事もあります。逆に、何かプレゼンしたい資料等があれば、求職者側から画面共有と説明をする必要が出てきます。これらは慣れていないと操作に戸惑ってしまうかもしれません。
操作方法等が分からない!とならない様に、最低限以下の操作方法については理解しておきましょう。
- 通話ルームへの入退出方法(通話開始、通話の終了)
- 音声のコントロール方法(音量・ミュート)
- カメラのオン・オフ切り替え方法
- 画面共有の方法
- チャットツールの使い方
ビデオ通話ツール毎に操作方法は微妙に異なりますので、必ず面接で使用するツールの操作方法を理解しておきましょう。
ビデオ通話ツールのアカウント・プロフィール等の設定
ビデオ通話ツールを使用する際はアカウント・プロフィールも設定する必要があります。
これらの設定は事前に完了させておき、面接にスムーズに進める様にする事が大切です。ちなみに適当な情報を載せていると「やる気が無いのかな?準備できない人かな」という印象を与えてしまう事があります。
また、プロフィール画像やニックネーム等は、仕事と関係の無いものを使用するのはNGと思っておいた方が良いです。基本的にプロフィール画像は未設定でもOKですが、ニックネームは必須のケースがあるので、ストレートに本名を設定しておくのがベターです。
仕事で活用するものである事をしっかりと意識して、恥ずかしくない設定をしましょう。
オンライン面接の環境準備
次にオンライン面接の環境準備をしましょう。
主に以下の様な準備が必要になります。
- ネット環境(通信環境)を整える
- 不要な音が入らない様にする
- マイク・イヤホン等の準備
- カメラ位置の調整
- 背景の調整
ビデオ通話ツールは使いこなせるけど、「ネット環境が悪くて音声が途切れる」「カメラ位置が微妙」等の理由で面接官に悪い印象をもたれてしまう事もあります。環境準備は、ライバルとなる他の求職者の方々は当たり前に出来ているはずです。余計な所で悪い印象をもたれない様に、環境設定はしっかりと準備しましょう。
ネット環境(通信環境)を整える
オンライン面接をする際は、ネット環境が必須です。
自宅のネット環境を使用する際などは、通信が重くて通話が途切れる…。といった問題が発生しない様に環境を整えましょう。
可能であれば、有線LANを使用するのが確実ですが、昨今は無線LANがメインのPC、ルータが多いので、無線でも問題なく面接ができるかどうか?については確認をしておきましょう。
※難しい場合は、ネットカフェ・レンタルオフィス等を検討するのも良いと思います。
尚、自宅以外の場所で無線LANを使用してオンライン面接を行う場合は、その場所の通信状況等も事前に確認しておきましょう。当日に電波が悪くて無線が繋がらない!等の問題が発生しない様に気を付けましょう。
不要な音が入らない様にする
騒音が少ない場所を選ぶ
オンライン面接ではマイクで集音します。そして、当然その音が相手に聞こえます。
自分は気にならない音であっても、ビデオ通話で話す相手にとっては、マイクで集音した音が響いて、すごく気になるかもしれません。
特に、慢性的に騒音が発生する場合(工事や電車など)は、結構大きな音が響きます。自分は慣れてしまった音であっても、相手にとって不快な音ではないか?そして、面接の妨げになる様な音ではないか?をしっかりとチェックしましょう。
自宅が線路沿い等でどうしても騒音が発生するという場合は、ネットカフェ・レンタルオフィス等を活用する事も検討しましょう。
携帯・アラーム等が鳴らない様にする
携帯の着信音やアラームが鳴らない様に設定しておきましょう。
騒音の様に大きな音でなくとも、マナー違反と取られるので、面接の評価を下げる原因になります。
特に自宅でオンライン面接をする際は、気を抜いて目覚まし時計等の音が鳴らない様に設定しておきましょう。エアコン等の「ピ」という音も、相手には以外と大きく響きます。
やっかいなのは玄関チャイムです…。鳴らない様な設定ができれば良いのですが、自分で設定できないケースもあります。
できる事と言えば「今はチャイムを鳴らさないで」と貼り紙をする位でしょうか…。もし、面接中にチャイムが鳴ってしまった場合は、しっかりと謝罪をして、チャイムは自分で無音設定できない旨を伝えるしかありません。
※この程度の事であれば、面接官も理解を示してくれるかもしれませんが、マナー違反には違いありません。できる限り鳴らない設定にしておいて下さい。
マイク・イヤホン等の準備
オンライン面接をする際にはPC本体のマイクやスピーカーを使用してOKなのでしょうか?
ここは基本的にマイクもイヤホンも別途用意する方がベターです。
PC付属のマイクだと集音範囲が広くなり、騒音が入りやすくなります。それにハウリングの原因にもなります。また、PC付属のスピーカーを使用してしまうと、面接官の声が聞き取れないケースが発生してしまいます。
最近は、様々なマイク付きイヤホンが販売されていますので、その中から選択すれば良いと思います。ノイズを除去してくれるイヤホン等を選択すれば、面接官の声もクリアに聞き取れると思います。
ちなみに、マイク付きイヤホンを選択する際には以下の点に注意しましょう。
- 色は無難に黒or色を選択する
- 特殊な形状をしていないものを選択する
- 自分の見た目の印象が変わらないものを選択する(ヘッドホン等はNG)
- 面接が始まった時は「イヤホンを付けたままで良いでしょうか?」と一言断わっておく
また、もし余裕があればBluetoothとPC直接接続の2つがあると良いです。PCの状態によってどちらかが接続できない…。なんて事が実はよくあるからです。サブのマイク付きイヤホンは安価なもので全然良いと思いますので、余裕があれば2つ用意しましょう。
カメラ位置の調整
オンライン面接は画面の映像を見ながら進行していく事になります。
さて、カメラの位置は妥当でしょうか?必ずカメラ位置は調整した方が良いです。
調整する上で意識する事は「しっかりと正面から映る様にする」という事です。
よくあるのは、普段PCを使用する位置だと、下をのぞき込んで面接する様になってしまい、非常に印象が悪いです。面接の第一印象は選考の合否を左右するとも言われていますので、第一印象が少しでも良くなる様に最適なカメラ位置に調整すべきです。
基本的にカメラに対して目線が正面になる位にカメラ位置を設定しましょう。事前にビデオ通話ツールでカメラをONにした時にどの様に映るかを確認しておきましょう。できれば、友人等にも確認してもらった方が良いかもしれません。
外付けのWEBカメラを用意するのもアリ
PCにカメラが装着されている場合、調整できるカメラの位置・方向には限界があります。
そんな場合は、外付けのWEBカメラを用意するのもアリだと思います。外付けであれば、カメラ位置はある程度自由に調整ができます。
最近は、コスパの良いWEBカメラがたくさん販売されているので色々と見比べてみると良いかもしれません。
背景の設定
自宅でオンライン面接をする場合は、当然ながら背景に壁や家具などが映りこみます。
あまりに背景がごちゃごちゃしているのは印象が良くないです。できるだけ綺麗な背景を設定しましょう。自宅の中で家具等が置かれていない場所で、壁が綺麗に映る場所を見つけ、そこで面接をする準備をしておきましょう。
※最近はAIが自動で背景を設定してくれるソフト等もありますので、それらのソフトを使いこなせる場合はAIで背景設定するのも良いかもしれません。
自宅の中で、壁が綺麗な場所が無い!という場合は、「大きな段ボールor物干しざお」と「単色のシーツ」等を用意して、一時的に綺麗な壁を作るのも良いと思います。
まとめ
今回はオンライン面接の前にやっておくべき準備について解説しました。
■ビデオ通話ツールのインストール・設定について
- ツールのインストール
- ツールの基本的な使い方
- ツールのアカウント・プロフィール設定
■通話環境の設定
- ネット環境(通信環境)を整える
- 不要な音が入らない様にする
- マイク・イヤホン等の準備
- カメラ位置の調整
- 背景の設定
企業に伺って行うオフライン面接に比べると、オンライン面接の方が準備もしやすくてメリットが多いと思います。
ただ、自宅等で面接できるために「気が緩んでしまう面接者」が多い様です。実際に面接が始まったら企業の面接室に伺っている状態だと思って、緊張感を持って面接に臨みましょう。
そのためには今回ご紹介した事前準備を完璧に行っておく必要があります。少し手間に感じるかもしれませんが、それでもオフラインの直接面接に比べれば、やるべき準備は限られていると思います。
余計な所で減点されない様に、今回ご紹介した内容は最低限押さえておきましょう。