IT業界・エンジニアへの転職の際には転職エージェントを活用するのが一番効率的です。

業界に精通していない限り、自分にマッチした企業を一人だけで探すのはあまりに無謀だからです。ここは転職市場のプロの力を借りて、転職を成功させる事を考える方がベターだと思います。エージェントを活用する事で、給与面の交渉等も代行してくれるという点もオススメポイントです。

さて、その転職エージェントを活用する際には、まずはエージェントのキャリアアドバイザーや担当者と面談を行い、一緒に採用に応募する企業を探していく事になります。つまり、企業と面談をする前に、まずはエージェントのキャリアアドバイザーと面談をする必要があります。

ネット等では「エージェントと面談をしたけど、全然意味が無かった。。。」といった声も多数あります。実際に、利益優先で求職者の事を考えないエージェントも存在しますが、全てのエージェントがダメだと考えるのは勿体無いです。(質の良いエージェントもたくさんありますので、ぜひ有能なエージェントを活用して希望通りの転職を成功させたい所です。)

エージェント側もビジネスでサービスを展開していますので、転職成功率が低そうな求職者は本気で相手にしない事もあります。キャリアアドバイザーに舐められない様に、エージェントと話す事は事前に準備する様にしましょう。

今回は、エージェントのキャリアアドバイザーと相談する上で準備しておきたい事や、気を付けておきたい事をまとめましたので、これらから面談するという場合はぜひ参考にして下さい。

この記事は以下の様な方を対象にしています

  • 転職エージェントを活用したいと考えている
  • キャリアアドバイザーに相談をする上で不安がある
  • エージェントを活用するための事前準備を知りたい
  • エージェントが信用しきれないので、エージェントの実態を少しでも知りたい

エージェントのタイプによって話すべき内容は少し違う

どの様なエージェントを活用するにしても

  • 転職に求める優先順位・軸を決める(業界?待遇?場所?等々)
  • 転職の大体のスケジュールを決める
  • 過去の職務経歴の棚卸し&自己分析

といった様な基本事項を決めておく事は共通です。

ただ、今は様々なエージェントが存在しており、各エージェントによって転職活動の進め方はやはり変わってきます。

エージェントに合った相談方法を心がける事で、キャリアアドバイザーに舐められず、自分に合った仕事を紹介してもらいやすくなります。

大手のエージェントの場合

大手のエージェントとはIT業界やエンジニアに特化したサービスではなく、全業種を対象としており、登録企業が数万件になるサービスを指します。具体的にはリクルートエージェントdodaマイナビエージェントなどがこれに当たります。
※ただ、dodaやマイナビは大手でありながら、ITに特化したサービスも展開しており、こちらを活用する場合はIT特化型エージェントの性質も併せ持つことになります。特化型エージェントについては後述します。

大手のエージェントは登録企業数がとにかく多いのでぜひ活用したいサービスです。ただし、大手の場合、キャリアアドバイザーがIT業界に精通していない事があるため、具体的なキャリア相談はできないケースがあります。※知らないのだからしょうがありません。

ですから、ある程度ハッキリとしてキャリアプランを考えた上で、数多くの企業の紹介を受けたいという姿勢で面談に臨むのが良いです。また、職務経歴書に記載した技術スキルなども伝わらないケースもあるので、自分の実績をしっかりと面談でも伝える必要があります。

さらに言えば、大手のエージェントは抱えている企業は大体が同じ様なものになります。ですから、エージェントサービスで選ぶのではなくて、キャリアアドバイザーとの相性で選択すると良いです。

大手エージェントの面談のコツ

  • 自分の実績や今後のキャリアをある程度ハッキリと伝えられる様にしておく
  • 担当者の事を頼りにし過ぎずに、様々な企業を紹介してもらえる事を期待する
  • キャリアアドバイザーと、どうしても考えが合わない場合は担当変更してもらう(もしくはエージェントを変える)

自分の実績や今後のキャリアはある程度自分で確立した上で、様々な企業の情報を知りたい!という姿勢が良いです。キャリアアドバイザーとの相性が合わない場合は、潔く担当変更するか、他のエージェントを活用しましょう。

IT業界に特化したエージェントの場合

IT業界に特化したエージェントとは、基本的にIT業界(主にエンジニアやクリエイターなど)に絞った企業を紹介してくれるサービスを指します。IT業界に特化したサービスと言えばレバテックなどが有名です。また大手エージェントのマイナビなどもIT業界に特化したサービス(マイナビIT)を別枠で立ち上げているので、該当する部分があると思います。

IT業界に特化したエージェントの場合、キャリアアドバイザーもIT業界に精通している人がほとんどです。ですから、キャリアの相談がしやすく、非常に頼りになる事も多いと思います。

その一方で大手エージェントに比べると、登録企業数は少ないので、紹介される企業も基本的に少ないです。企業との信頼関係も強いので、いいかげんな方は企業に紹介したいとは考えません。※この記事を読まれている方で、いいかげんな方はまずいないと思いますが。

IT業界に特化したエージェントの場合は、転職理由が明確になっている事が大切です。転職に求める優先順位も自分の言葉でハッキリと伝えられる様にしましょう。転職理由や転職の軸が曖昧すぎると、キャリアアドバイザーからも重要視されない人間に思われてしまいますので、最低限の事前準備はしておきましょう。

IT業界特化エージェントの面談のコツ

  • 転職理由、転職の軸を明確にしておき、希望条件・希望企業などを正確に伝える事が大切。
  • 転職理由が明確であれば、担当者の事を頼りにして色々相談してOK!
  • エージェントは企業側との信頼関係を大事にしているので、信頼される様な振る舞いが大事

⇒転職理由を明確にした上で、自分に合った企業を相談をしてみましょう。「自分は〇〇の理由で、〇〇ができる企業を希望したいです。」と明確に伝えられる位にしておくと良いです。そうする事でマッチする企業を順番に紹介してくれる様になります。何でも相談をして良いですが、信頼感を重視しましょう。

小規模な転職エージェントを活用する場合

小規模エージェントはIT業界特化のエージェントと少し似ていますが、IT業界というよりも、特定の職種・人材に特化したエージェントです小規模エージェントとしてはtype転職エージェントなどが有名です。IT業界というよりも職種に拘って転職をしたい方や、高報酬などに拘る方などがよく活用しています。

抱えている登録企業は少ないですが、紹介してくれる企業への採用率は高いという特徴があります。キャリアアドバイザーは必ずしもIT業界に特化した知識を抱えている訳ではありませんが、紹介企業とのコネクションが強く、企業に対してしっかりと推してくれます。

転職活動に多少慣れている方や、希望企業・条件がかなりハッキリとしている方に向いているサービスと言えます。こちらもITに特化したエージェントと同様に企業からの信用度を重視しますので、信頼を失う様な行動は絶対にしない様にしましょう。(これは社会人なら当たり前の事ですが^^;)

小規模エージェントの面談のコツ

  • 希望する企業や条件をハッキリと伝える事が大事(IT業界特化エージェントと同じ)
    ※転職市場の事をよく理解しているキャリアアドバイザーが多いので、正直に自分の求めるものを伝える
  • 条件に合った企業が見つかった場合の採用率は高いので、一つ一つの紹介企業を真剣に考える
  • もしも希望通りでない企業の紹介があった場合でも、希望に合っていない理由を論理的に伝える様にする

ある程度転職に慣れている様な人に向いているので、業務経験・転職経験を踏まえて自分の希望を明確に伝えながら、粘り強く企業を探していくと良いです。

それ以外の特色

タイプ別にエージェントの面談について紹介をしてきましたが、

  • 当然エージェント毎に特色がある
  • キャリアアドバイザーによっても特色がある
  • 転職市場も常に変わっている

といった様に、登録エージェントやタイミングによって最適な面談内容は異なります。

つまり、全てのパターン別に面談準備をしておく事は不可能なのです。エージェントやキャリアアドバイザーとの相性はある意味「運」だと割り切って転職活動を始める事も大切です。

それに、初めての面談ではなかなか自分の実績や希望を伝えきるのは難しいものです。何回か面談を繰り返して、自分自身の面談スキルも高まるものなのだと考えて、前向きに面談に挑みましょう。
※これは企業面談でも全く同じ話です。

(改めて)事前に準備しておきたい事

エージェント毎に立ち回り方や話の伝え方は異なりますが、既に上述している通り、基本的な準備は事前にしておきましょう。

再度、事前準備したい事をおさらいすると以下になります。

  • 転職に求める優先順位・軸
  • 転職のスケジュールを
  • 職務経歴の棚卸し&自己分析

これらをブラッシュアップするために、特に意識したい点をまとめました。

希望条件・自分の意見はまとめておく

もし悩みがあるのであれば、悩みの内容もハッキリと伝えるのが良いです。昨今は迷いながら面談をする人が多いのですが、迷いながら発言するとよくありません。仮に迷っていても、迷っているという意見をハッキリと語れる様にしましょう。

そのため、自分が希望している事、言いたい事などは事前にしっかりとまとめておきましょう。

希望条件の例

  • 個人的に達成したい事(リモートワーク、勤務地、会社の待遇)
  • 希望業界
  • 希望職種
  • 報酬、待遇
  • 会社の形態(会社規模、上場の有無)

ちなみに、希望条件を明確にする場合は「転職の軸」を確立させるという考え方が非常に大切です。

■転職の軸の作り方について

業界や職種を変える場合は「未経験分野」への転職という扱いになる事があります。転職成功確度については、キャリアアドバイザーにも相談する事をオススメします。

履歴書・職務経歴書は?

履歴書職務経歴書も準備しておくと話がスムーズです。

ただし、職務経歴書は作成するのに時間がかかるので、結構急いでいるという場合は、完璧なものを作成しようとする必要はありません。ある程度自分の経歴がまとまっていれば大丈夫です(アドバイスをもらいながらブラッシュアップすればOK)。そもそも、応募する企業に合わせて職務経歴書を書き替える方が良いので、ここではキャリアアドバイザーとの面談に必要な情報がまとまっていれば良いです。

サービス登録時に独自の職務経歴入力フォームをもっている所も多いので、入力フォームに登録しながら職務経歴書を作成できるケースもあります。とはいえ、ある程度の職務経歴はまとめていないと入力は面倒かもしれません。。。

職務経歴書の記載が多少甘くても、最初の面談だけは早めに受けておくのが良いかもしれません。そこで、職務経歴書の書き方について簡単なレクチャーなども受ける事ができるので、その意見を参考にして、職務経歴書の内容をブラッシュアップしていきましょう。

■職務経歴書の書き方について

まとめ

今回は、IT業界・エンジニアの方向けに、以下の転職エージェントのタイプ別に面談で伝えるべき事、立ち回り方についてお伝えしました。

  • 大手の転職エージェント
  • IT系業界特化の転職エージェント
  • 小規模転職エージェント

基本的には様々な転職エージェントを活用しながら、自分に合ったエージェントを活用すれば良いと思います。

  • 転職初心者の方は「大手」or「IT系特化」の転職エージェント
  • 転職経験者の方は「小規模」転職エージェント

が、個人的にはオススメです。

最近はエージェントからしつこい連絡が来る事はかなり減りましたが、あまりに多くのエージェントを活用すると面談が大変ですので、まずは1つか2つのエージェントから活用して面談をしてみるのがオススメです。